
こんにちは。お庭マエストロ、運営者の「なおと」です。
「庭がない家」を選ぶべきか、悩んでいませんか?都市部だと土地の事情もありますし、庭の手入れが負担だからと、あえて庭のない選択をする方も増えているみたいですね。
でも、いざ庭がない家を考えると、「子供の遊び場はどうしよう」「洗濯物を干す場所に困るかも」「駐輪場や物置のスペースがない」「エアコンの室外機の置き場所は?」「外からの目隠しやプライバシーは大丈夫?」など、たくさんの疑問や後悔するポイントが出てくるかなと思います。
それに、中庭やインナーテラスを検討すると今度は固定資産税が心配になったり、外観がおしゃれじゃなくなるんじゃないか…なんて不安もありますよね。
この記事では、庭がない家のリアルなメリットとデメリットを比較しながら、そうした現実的な課題をどう解決していくか、具体的なアイデアをまとめてみました。庭がない家での暮らしを具体的にイメージするお手伝いができれば嬉しいです。
ポイント
- 庭がない家のリアルなメリットと後悔ポイント
- 中庭や屋上など代替案と固定資産税の注意点
- 駐輪場や物置など「困った」の具体的な解決策
- 庭がなくてもおしゃれに見せる外観のコツ
庭がない家のメリットと後悔

「庭がない家」と聞くと、少し寂しいイメージがあるかもしれません。でも、実は現代のライフスタイルにおいて、とても合理的なメリットがたくさんあるんです。もちろん、知っておかないと「後悔」につながるデメリットも。まずはその両方をしっかり比較してみましょう。
メリットとデメリットを比較
庭がない家を選ぶ最大のメリットは、やっぱり「庭の維持管理から解放されること」かなと思います。
私自身も庭の手入れは好きですが、現実問題として、定期的な草むしりや芝刈り、落ち葉掃き、剪定などは、かなりの時間と労力がかかりますよね。特に共働き世帯や、週末は趣味や家族サービスでアクティブに過ごしたい方にとって、この「庭メンテ」の負担がゼロになるのは計り知れないメリットです。雑草対策の除草剤や砂利、防草シート、芝刈り機などの初期費用やランニングコストも一切かかりません。
それに、庭に使うはずだった土地を、すべて「居住スペース」や「駐車場」に使えるのも都市部では特に重要です。建ぺい率の許す限り建物を広くでき、リビングを数畳広くしたり、欲しかった書斎やパントリー、大型のウォークインクローゼットを設けたりと、間取りの自由度が格段に上がります。
防犯面や衛生面でも見逃せないメリットがあります。
- 防犯性: 手入れの行き届かない庭木や雑草は、不審者の隠れ場所となり、窓への侵入経路にもなり得ます。庭がない、あるいは見通しの良い外構にすることで、死角がなくなり防犯性が向上します。
- 衛生面: 湿った土や草むらは、どうしても害虫(蚊、ムカデ、ナメクジなど)の発生源になります。庭がない家は、これらの害虫リスクを大幅に抑えられるため、虫が本当に苦手な人にとっては決定的なメリットになります。
一方で、もちろんデメリットもしっかり見ておかないと後悔につながります。
デメリットで多い声は?
- 子供を安全に遊ばせる場所(ビニールプールやボール遊び)がない。
- 本格的なガーデニングや家庭菜園、ペット(特に犬)を走らせる趣味が制限される。
- 洗濯物や布団、シーツといった大きなものを一度に干す広いスペースが足りない。
- 道路や隣家との距離が近く、外からの視線や音がダイレクトに届き、プライバシーの確保が難しい。
特に「子供の遊び場」と「プライバシー」は、ライフステージの変化と共に「やっぱり庭が欲しかった」となりがちなポイントですね。ただ、これらのデメリットは、次のセクションで紹介する「代替案」でかなりカバーできる場合も多いんですよ。
よくある後悔ポイントとは?

メリット・デメリットと少し重なりますが、「住んでみてから気づいた」というリアルな後悔ポイントをもう少し深掘りしてみます。
一番よく聞くのは、やはり「子供が外で遊びたがる時期に、気軽に遊ばせられない」という点です。「公園に連れて行けばいい」と頭ではわかっていても、現実はそう簡単ではありません。
「ちょっとだけ外の空気を吸わせたい」「家事をしながら子供の様子を見たい」という日常の細かなニーズに応えられるのが庭の良さ。ビニールプールを出したり、シャボン玉をしたり、三輪車の練習をしたり…といった「家の中ではできないけど、遠出するほどでもない遊び」の受け皿がなくなるのは、想像以上に不便に感じるようです。もちろん、近隣に安全で魅力的な公園があれば、このデメリットは大幅に軽減されますが。
次に多いのが「思ったより家の中が丸見えだった」というプライバシーの問題。庭があれば、道路や隣家との間に「緩衝地帯(バッファゾーン)」ができます。物理的な距離が、視線だけでなく音もある程度やわらげてくれます。しかし、庭がないと建物が道路や隣家と近接するため、リビングの窓を開けたらすぐにお隣さんの窓…ということも。結果的に「一日中カーテンを開けられない」「窓も開けづらい」といったストレスフルな生活になってしまうかもしれません。
土地探しの時点でチェック!
もし「庭がない家」を建てる前提で土地を探すなら、設計でカバーできない「立地」のチェックが後悔しないための最大のポイントになります。
- 近隣の公園の充実度(距離、安全性、遊具)はどうか?
- 隣家との距離感、窓の位置はどうか?
- 道路からの視線や交通量はどうか?
これらを事前に確認しておくだけで、後の「後悔」をかなり防げるはずです。
子供の遊び場はどうする?

庭がない家での「子供の遊び場」問題、これは深刻ですよね。でも、解決策はあります。庭の「代わり」になるプライベートな屋外空間を作るんです。
一番人気なのは、「屋上(ルーフバルコニー)」を活用する方法です。屋上ならプライバシーが完璧に守られますし、道路への飛び出しの心配もありません。日当たりも最高なので、ビニールプールを広げるには最適です。家族でバーベキューを楽しんだり、テントを張っておうちキャンプ気分を味わったりするのにも最高ですね。ただし、初期コストがかかる点と、将来的な雨漏りを防ぐための定期的な防水メンテナンスが必須になる点は覚えておく必要があります。
もう一つの強力な選択肢が「中庭(パティオ)」です。建物の壁で「ロの字型」や「コの字型」に囲んでしまえば、そこは完全に家族だけのプライベート空間。周りの目を一切気にせず、子供を遊ばせることができます。家の中に光と風を取り込む役割も果たしてくれますよ。ただし、デメリットとして、湿気がこもりやすく虫(特に蚊)が発生しやすいこと、排水設備の設計と清掃が非常に重要になることが挙げられます。
天候に左右されたくないなら、ガラス張りの「インナーテラス(サンルーム)」もいいですね。雨の日でも、床が汚れる粘土遊びや絵の具も気兼ねなくやらせてあげられます。ただ、夏は温室のように暑く、冬は寒くなりやすいので、遮熱カーテンや床暖房などの対策が必要になるかもしれません。
限られたスペースの活用
庭がなくても、こうした代替スペースを設けることで、屋外空間のニーズはかなり満たせます。「庭5坪」のような一見小さなスペースでも、工夫次第で立派なプライベート空間になります。詳しくは、庭5坪はどのくらい?広さの目安と後悔しない活用法を徹底解説の記事も参考にしてみてください。
洗濯物を干す場所の確保術
庭がないと、洗濯物や布団のような大きなものを干す場所にも困りがちです。バルコニーだけでは足りない!という場合も多いですよね。
ここでも、先ほどの代替スペースが活躍します。
| 代替スペース | 洗濯物干し場としての評価 |
|---|---|
| 屋上・ルーフバルコニー | ◎(最適) 日当たり・風通しともに最強です。広さも確保しやすく、布団やシーツも一気に干せます。ただし、天候に左右される点と、重い洗濯物を持って階段を上がる動線が負担にならないか、検討が必要です。 |
| 中庭(パティオ) | ○(良好) 外からの視線を100%カットできるので、人目を気にせず干せるのが大きなメリットです。ただし、建物の影になりやすく日当たりが悪い場合や、風通しが悪く乾きにくい場合もあります。 |
| インナーテラス | ◎(全天候型) 最強の「全天候型」物干しスペースです。雨はもちろん、花粉や黄砂、PM2.5、突然のゲリラ豪雨なども気にせず干せるのは、本当にストレスフリーだと思います。ただし、室温管理が難しく、夏場は高温になりやすいデメリットがあります。 |
| ウッドデッキ・タイルテラス | △(補助的) リビングからサッと出られる場所に設置すれば、家事動線は非常にスムーズです。ただし、屋根がないと天候に左右され、1階にあるためプライバシー面で干せるものが限られる可能性があります。 |
最近は浴室乾燥機やドラム式洗濯乾燥機も高性能なので、これらをメインにしつつ、天気が良い日だけ補助的にテラスなどを使う、というご家庭も増えている印象です。
代替スペースと固定資産税
屋上や中庭、インナーテラス…魅力的な代替案ですが、ここで「固定資産税」のことが心配になるかなと思います。「後から税金が上がった!」と後悔しないために、基本的なルールを知っておきましょう。
固定資産税の課税対象となる「家屋」と認定されるには、法律(不動産登記規則)で定められた3つの要件を「すべて」満たす必要があります。(出典:総務省「固定資産評価のしくみについて(家屋評価)」)
家屋と認定される3つの要件
- 外気分断性: 屋根があり、かつ3方向以上が壁(やガラス)で囲まれ、雨風をしのげる状態か。
- 土地への定着性: 基礎などで土地に永続的に固定されており、容易に移動できない状態か。
- 用途性: 居住、作業、貯蔵といった、その空間の目的に使用できる状態か。
この3つの条件を元に、各代替スペースが課税対象になるかを見てみましょう。
(1)中庭(パティオ)
→ 課税対象になりません。 「屋根」がないため、「外気分断性」を満たしません。したがって、床面積にも算入されません。これは税制面で大きなメリットですね。
(2)屋上・ルーフバルコニー
→ 課税対象になりません。 中庭と同じく「屋根」も「壁」もないため、「外気分断性」を満たしません。(※屋上そのものは家屋の一部として既に評価されています)
(3)インナーテラス(サンルーム)
→ 課税対象になります。 屋根と壁(ガラス)があり、「外気分断性」「土地への定着性」「用途性」の3要件をすべて満たすため、「家屋」として認定され、課税対象の床面積に含まれます。
(4)ウッドデッキ
→ 条件によります。 最も一般的な、屋根がなく、コンクリートブロック(束石)の上に乗せただけのものは、「土地への定着性」が低い、あるいは「外気分断性」がないと見なされ、課税対象外です。 しかし、コンクリート基礎で強固に固定し、かつパーゴラ(日よけ棚)ではなく「恒久的な屋根」を設置した場合は、3要件を満たすと判断され、課税対象になる可能性があります。
「インナーテラスは税金がかかるのか…」とためらうかもしれませんが、税額が上がるデメリット以上に、洗濯物が干せたり、子供の遊び場になったりする日々の利便性(メリット)の方が大きいかもしれません。コストとベネフィットを天秤にかけることが大切です。
専門家への相談を推奨します
固定資産税の評価は、自治体や設備の仕様(屋根の素材、壁の有無など)によって最終的な判断が異なる場合があります。上記はあくまで一般的な目安ですので、正確な情報は、家を建てるハウスメーカーや工務店、またはお住まいの地域の自治体(税務課)にご相談ください。
庭がない家の課題解決法
庭がない家を選ぶと決めたら、次は「庭が担っていた機能」をどう補うか、具体的な計画を立てる必要があります。特に「駐輪場」「物置」「エアコン室外機」の置き場所、そして「プライバシー対策」は、設計段階で考えておかないと後悔しやすい4大ポイントです。現実的な「困った」を解決するアイデアを見ていきましょう。
おしゃれな外観にする工夫
庭がない家、特にシンプルな箱型(シンプルモダン)のデザインだと、何もしないと「のっぺり」として、個性のない「ただの箱」に見えてしまい、ちょっと安っぽく見えてしまう危険性があります。
庭という「ごまかし」が効かない分、建物本体と外構でセンスが問われる、とも言えますね。おしゃれに見せるには、いくつかのコツがあります。
1. 「立体感(凹凸)」を出す
最も重要な要素です。建物に意図的な「凹凸」を作ることで「陰影」が生まれ、建物に高級感と深みを与えてくれます。例えば、玄関ポーチを少し奥まらせたり(セットバック)、バルコニー部分をあえて突き出させたり、1階より2階を小さくしたりする手法が有効です。
2. 窓の配置とデザインで遊ぶ
窓は「採光」という機能だけでなく、「外観のアクセント」という重要なデザイン要素です。縦長や横長の「スリット窓」をリズミカルに配置したり、逆に大きさや高さをピシッと揃えて配置し、整然とした美しさを演出します。あえて道路側の窓を極力減らし、壁面(壁の美しさ)を強調する手法もスタイリッシュな印象を与えますね。
3. 配色とアクセント素材
シンプルモダンな外観では、白・黒・グレー・ネイビーなどが人気の基調色です。ただし、単色でのっぺりさせないため、アクセントカラーや異素材の組み合わせが効果的です。外壁全体は白やグレーで統一しつつ、玄関周りやバルコニーの内側だけ色を変えたり、木目調のサイディングやガルバリウム鋼板を部分的に採用したりすることで、建物全体が引き締まります。
4. 「外構(エクステリア)」とセットで考える
庭がない家の外観は、建物本体だけで完結しません。駐車スペースや玄関アプローチを含めた「外構」とセットで初めて完成します。建物本体が非常にシンプルでも、玄関までのアプローチ(通路)にこだわりのタイルや天然石、コンクリートの洗い出しなどを使うことで、外構全体が華やかになります。
また、緑をゼロにする必要はありません。玄関先やアプローチ脇に、狭いスペースでもシンボルツリーや寄せ植えでおしゃれに見せる方法を参考に、手入れが簡単なシンボルツリー(鉢植えでも可)を1本置くだけで、無機質になりがちな建物に彩りと季節感が加わりますよ。
駐輪場の問題を解決

庭がない家で真っ先に困るのが、自転車の置き場所です。「とりあえず家の前に…」と無造作に置くと、雨ざらしでサビだらけになりますし、盗難も心配、そして何より外観が雑然としてしまいますよね。
対策はコストと目的に応じて複数あります。
1. 低コストで今すぐできる対策
まずは基本ですが、「自転車カバー」は必須です。雨風や紫外線による劣化、サビを防ぐだけでも、自転車の持ちが全然違います。また、強風で倒れるのを防ぎ、複数台を整然と並べるために「サイクルスタンド(タイヤをはめる重り)」を併用するのも非常に有効です。
2. スペースを活用する対策(中コスト)
もし新築の設計段階なら、「玄関内(土間)」にスペースを広く取るのがおすすめです。盗難・雨風の心配が一切ない、理想的な保管場所と言えます。出し入れの手間や、タイヤで床が汚れるのがデメリットですが、最近は壁に保護シートを貼ったり、壁掛けフックで自転車を「縦に(省スペースで)」収納する方も増えていますね。
3. 設備を設置する対策(高コスト)
敷地の脇や裏手に少しでもスペースがあるなら、設備投資が最も確実です。
- 物置・倉庫: 自転車を完全に格納でき、盗難防止・雨風防止に最も効果的です。自転車以外のタイヤや工具、子供のおもちゃも収納できるメリットがあります。
- サイクルポート: 自転車専用の屋根を設置します。壁がない分、物置よりは安価で圧迫感もありません。デザイン性の高い製品も多く、外観と調和させやすいです。
- テラス屋根・カーポート兼用: 洗濯物干し場の屋根や、駐車場のカーポートと兼用で設置するのも合理的です。
いずれにせよ、「雨風・直射日光をどう防ぐか」「防犯性は十分か」「日常の出し入れはしやすいか(動線)」の3点を必ず考慮して場所を決めてください。
物置の設置場所と注意点
自転車やスタッドレスタイヤ、アウトドア用品、園芸用品、防災グッズ…。何かと増える荷物の収納に物置は便利ですが、庭がない家ではその「置き場所」に本当に悩みます。
狭いスペースに無理やり置こうとすると、家本体や設備に悪影響を与えたり、後々「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。特に以下の場所は避けるべきです。
物置を置いちゃダメな場所(失敗例)
- ●家の外壁にピッタリくっつける
- 物置と外壁の間に隙間がないと、湿気がこもり、双方にカビやサビが発生する原因となります。点検もできなくなります。必ず点検できる程度の隙間(最低10cm~15cm)を空けてください。
- ●雨水マス・水道点検口の上
- 宅地の地面には、排水管の清掃や点検のために必須の「マス(丸いや四角いフタ)」があります。物置でこれを塞ぐと、万が一、排水管が詰まった際にメンテナンスが一切できなくなります。これは絶対にNGです。
- ●エアコン室外機・給湯器の正面
- これらの機器は排気・吸気を行っています。物置で正面を塞ぐと、排気がこもって熱交換効率が著しく低下し、エアコンが冷えない・暖まらない、電気代が上がる、といった不具合や、機器の故障の原因となります。
- ●雨樋(あまどい)の真下
- 屋根から落ちる雨水が集中する場所に設置すると、地面がぬかるみ、物置の基礎が不安定になったり、物置自体が水浸しになったり、跳ね返りで汚れたりします。
- ●窓の前
- 当然ですが、室内の日当たりや風通しを悪化させます。設置する前に、室内からどう見えるかを必ず確認しましょう。
設置する際は、できるだけ日当たりと風通しの良い場所を選び、扉(特に両開きの扉)が全開できるスペースが確保できるか、荷物を持ってスムーズにたどり着けるか(動線)を確認してくださいね。
エアコン室外機の置き場所
これは意外な盲点ですが、狭小地では「エアコンの室外機の置き場がない!」という問題がよく発生します。特に「庭がない家」は、建物の周りのスペース(犬走りなど)も最小限であることが多く、この問題が顕在化しやすいんです。
最大の後悔ポイントは、「間取りや外観デザインは完璧に決めたのに、いざエアコンを設置する段階になって、室外機の置き場がないことに気づく」ことです。
これを怠ると、いざ設置しようとしたら、室外機を置くために駐車場が計画より狭くなったり、玄関アプローチなどの一番目立つ場所に無骨な室外機と配管が露出したりして、せっかくこだわった外観を著しく損ねる原因となります。
新築設計時の最重要チェックポイント
新築の設計時は、間取りやコンセントの位置と「同時」に、「どこにエアコンを設置し、その室外機をどこに置くか」を必ず計画に含めるべきです。外壁のどの位置に配管の穴を開けるか、複数の室外機をどこにまとめるかを、設計士さんや工務店さんとしっかり打ち合わせてください。
もし、すでに置き場がなくて困っている場合は、以下のような省スペース設置の具体策があります。
- 壁掛け: 外壁に専用の架台(棚)を取り付けて設置します。
- 二段置き: 1台分のスペースに専用の架台を使い、2台の室外機を縦に設置します。
- 天吊り: ベランダの天井(スラブ)から吊り下げます。
- 屋根置き: 陸屋根(平らな屋根)や傾斜屋根に設置します(直射日光による効率低下に注意が必要です)。
ただし、室外機は室内機と配管で繋がれますが、この配管は短ければ短いほど電力効率が良くなります。特殊な設置方法を選ぶ際は、効率が落ちないか、見た目は大丈夫か、工事業者さんによく相談してみてください。
目隠しでプライバシー対策

庭という緩衝地帯がない家は、道路や隣家からの視線がダイレクトに室内に届きやすいため、プライバシー対策は必須です。
対策には「設計(建築)」で工夫する方法と、「外構」で工夫する方法があります。
1. 設計上の工夫(建築)
一番効果的なのは、設計段階で視線を遮ることです。
- 2階リビング: 思い切ってリビングを2階に配置すれば、道路を歩く人からの視線は物理的にほぼ遮断できます。日当たりや眺望が良くなるメリットもあります。
- 高窓(ハイサイドライト)・天窓(トップライト): プライバシー対策の鍵は「窓」です。外部からの視線が入らない高い位置に窓(高窓)を設けたり、天井に天窓を設けたりすることで、視線を完全に遮断しつつ、室内に自然光と通風を確保できます。
- 窓の位置をずらす: 設計段階で、お隣さんの窓の位置をリサーチし、こちらの窓と真正面に向かい合わないよう、位置をずらして配置するのも非常に重要です。
2. 外構・植栽での工夫(後付け可)
すでに家が建っている場合は、外構での対策が中心になります。
- 目隠しフェンス: 物理的に視線を遮る最も確実な方法です。ただし、高さがありすぎると圧迫感が出たり、日当たりや風通しが悪くなったりするデメリットもあります。コストも素材によっては高額になります。
- 植栽・鉢植え: 私のおすすめは、フェンスのような圧迫感を出さずに、自然な形で視線を和らげる「植栽」の活用です。地植えができなくても、大型のプランター(鉢植え)で、ソヨゴやコニファー類のような「常緑樹(冬も葉が落ちない木)」を戦略的に配置するだけで、効果的な目隠しになります。
植栽は、無機質になりがちな庭がない家の外観に「緑」という潤いも加えてくれるので、一石二鳥ですね。詳しくは、鉢植えでも育てやすい目隠し向きの庭木の記事も参考にしてみてくださいね。
快適な庭がない家の暮らし
今回は、庭がない家のメリットやデメリット、そして具体的な課題の解決策についてまとめてみました。
庭の維持管理という負担(時間・手間・費用)から解放され、その分のリソースを「広いリビング」や「便利な駐車場」「趣味の部屋」といった実用的な価値に振り分ける。「庭がない家」は、現代の多様なライフスタイルに合った、とても合理的な選択肢の一つだと私は思います。
もちろん、それによって生じる「子供の遊び場」や「プライバシー」、「収納場所」といった問題は出てきますが、その多くは、
- 屋上、中庭、インナーテラスといった建築的な代替案の導入
- 駐輪場、物置、室外機の計画的な配置
- 目隠しフェンスや鉢植えの活用
といった具体的なソリューションによって、克服あるいは最小化することが可能です。
「庭がない家」を選ぶことは、何かを諦めることではありません。ご自身の家族構成やライフスタイル、価値観を深く見つめ直し、「何を優先するか」を戦略的に決定することだと思います。この記事が、その賢明な家づくりのヒントになれば幸いです。