
こんにちは。お庭マエストロ、運営者の「なおと」です。
お家の顔とも言えるブロック塀。ふと気づくと目地の隙間から雑草が生えていたり、表面がうっすらと緑色のコケに覆われていたりしませんか?「きれいにしたいけれど、除草剤をかけるとシミになりそうで怖い」「カビ取り剤のハイターを使っても大丈夫?」そんな不安を抱えている方も多いはずです。
実はブロック塀はデリケートで、間違った薬剤選びは変色やご近所トラブルの原因にもなりかねません。
ポイント
- ブロック塀のコケや雑草に安全に使える除草剤の種類と選び方
- コンクリートを変色させないための「やってはいけない」NG行動
- 液剤を周囲に飛ばさずに塗るためのプロ直伝の道具とテクニック
- 改正された民法に基づく隣家の植物トラブルへの正しい対処法
除草剤のブロック塀への影響と正しい選び方
ブロック塀の汚れや雑草を何とかしようと思ったとき、真っ先に思い浮かぶのが「除草剤」や「漂白剤」かもしれません。しかし、コンクリートという素材は意外とデリケートです。薬剤の成分によっては、頑固なシミを作ってしまったり、コンクリートそのものの寿命を縮めてしまったりすることがあります。まずは、敵を知り、武器(薬剤)を知ることから始めましょう。
ブロック塀のコケに効く除草剤の種類

ブロック塀の表面が緑色に見える原因の多くは、一般的な草花ではなく、コケ(苔)や藻、地衣類(ちいるい)です。これらはコンクリートの表面にある微細な穴(細孔)に根を下ろしたり、表面にへばりついたりして生きています。通常の雑草用の除草剤(グリホサート系など)をかけても、表面が変色するだけで完全に枯死しないことが多く、むしろ薬剤の成分がコケに残って汚らしい見た目になることもあります。
そこで私がお庭マエストロとして推奨したいのが、「コケ専用」または「食品成分由来」の除草剤です。
おすすめは「ペラルゴン酸」配合の薬剤
近年、住宅街での使用が推奨されているのが「ペラルゴン酸」という成分です。これはお茶やトウモロコシ、柑橘類などに含まれる成分と似た構造を持つ脂肪酸の一種で、植物の細胞膜を破壊することで枯らす作用があります。
最大のメリットは、土壌中で速やかに分解されるため環境負荷が低いこと、そして散布してから効果が出るまでのスピードが非常に速いことです。早ければ数時間、遅くとも翌日にはコケが白っぽく変色して枯れ始めます。
さらに、「アースガーデン おうちの草コロリ コケ取り」のように、殺菌成分であるIPMP(イソプロピルメチルフェノール)が配合されている製品を選ぶと、コケだけでなくカビ(真菌)の発生も抑制できるため、美観維持の効果が長続きします。
ただし、注意点もあります。日当たりの悪いジメジメした場所に生える、ベタっとした「ゼニゴケ」や、乾燥するとワカメのように縮む「イシクラゲ(藍藻類)」は、通常のコケ駆除剤では効きにくい場合があります。
これらを見つけた場合は、「キレダー」などの専用薬剤を選定しないと、何度も買い直すことになってしまいますので、パッケージの適用表をよく確認してくださいね。
ハイターはコンクリートの変色や劣化を招く

「ブロック塀の汚れやコケなら、カビキラーやハイター(塩素系漂白剤)をかければ一発で綺麗になるんじゃない?」
そう考える方は非常に多く、実際にネット上でも裏技として紹介されていることがあります。確かに、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系漂白剤をかければ、強力な漂白作用でコケは死滅し、黒ずみも消えて真っ白になります。しかし、私はこれを強くおすすめしません。理由は明確で、ブロック塀そのものを破壊するリスクがあるからです。
なぜ塩素系漂白剤がNGなのか
1. アルカリによる化学的侵食 コンクリートはアルカリ性の素材ですが、漂白剤の強烈なアルカリ性と酸化作用は、コンクリートの結合材であるセメントペーストを化学的に脆くさせる可能性があります。表面がザラザラになり、かえって汚れがつきやすくなる悪循環に陥ります。
2. 「塩害」に似た腐食リスク 最も怖いのが、成分に含まれる塩素などがコンクリート内部に浸透し、中の鉄筋を錆びさせてしまうことです。鉄筋が錆びると膨張し、コンクリートを内側から割る(爆裂現象)原因になります。
さらに、次亜塩素酸ナトリウムは「除草剤」として農薬登録されているものではありません。これを散布して、もし雨で流れてお隣の花壇に入ってしまったら、植物はひとたまりもありませんし、土壌の微生物まで殺してしまいます。
メーカーの公式サイトでも、外壁や塀への使用は「推奨しない」あるいは「水洗いができない場所は不可」とされていることがほとんどです。安易な裏技には手を出さないのが、賢明なガーデナーの選択です。
除草剤によるシミを防ぐための注意点
「除草剤を撒いたら、まるで油をこぼしたような濃いシミが残って取れなくなった…」という失敗談もよく耳にします。これは主に、グリホサート系などの液体除草剤に含まれる「展着剤(界面活性剤)」や溶剤の成分が、多孔質のコンクリートに染み込んでしまうことで発生します。
特に、乾いた状態のコンクリートブロックは、スポンジのように液体を吸い込む性質があります。一度深くまで染み込んでしまうと、高圧洗浄機を使っても完全には落ちないことがあり、美観を損ねてしまいます。
シミを防ぐための具体的手順
- 事前の散水はケースバイケース 「事前に水を撒いてブロックを湿らせておけば、薬剤が染み込まないのでは?」と思うかもしれませんが、濡れた面に除草剤をかけると成分が薄まって効果が落ちたり、液垂れして予期せぬ場所に流れていったりするリスクがあります。基本的には「コンクリートにかからないようにする」ことが最優先です。
- 付着したら「即座に」物理除去 もし液剤がブロック塀にかかってしまったら、乾くのを待ってはいけません。直ちに大量の水で洗い流すのがベストですが、近くに水道がない場合は、猫砂、おがくず、ボロ布(ウエス)などを押し当てて、物理的に液体を吸い取ってください。ゴシゴシ擦ると成分を奥に押し込んでしまうので、「吸い取る」のがコツです。
- 目立たない場所でのパッチテスト どうしても広い範囲にかかりそうな場合は、塀の裏側や目立たない隅の方で少量を試し塗りし、数日経ってシミにならないか確認してから本番の作業を行うことをおすすめします。
ラウンドアップなど強力な薬剤の特徴
ブロック塀の表面ではなく、基礎の際(きわ)や、ブロック同士の継ぎ目(目地)、あるいはヒビ割れ(クラック)から生えてくる雑草には、表面を枯らすだけの薬剤では太刀打ちできません。これらは地中深くに根を張っているため、葉だけを枯らしても、根に残った栄養を使ってすぐに再生してしまうからです。
ここで必要になるのが、「浸透移行性」を持つ除草剤です。代表的なのが「ラウンドアップマックスロード」や「サンフーロン」などのグリホサート系除草剤です。
| 成分系統 | 代表的な製品名 | 作用の特徴 | 効果発現スピード |
|---|---|---|---|
| グリホサート系 | ラウンドアップ サンフーロン | 葉から吸収され、植物体内のアミノ酸合成を阻害し、根まで確実に枯らす。再生阻止能力が高い。 | 遅い (3〜7日後から変色、完全枯死まで2週間程度) |
| グルホシネート系 | バスタ ザクサ | 薬剤がかかった部分の細胞を破壊する力が強い。根への移行性は弱いが、地上部を素早く枯らす。 | 普通 (1〜3日後から変色) |
ブロック塀の隙間から生えるスギナやドクダミ、ヤブガラシといった強害雑草には、根まで枯らすグリホサート系が適しています。しかし、表を見てわかる通り、効果が出るまでに時間がかかるのが最大の特徴です。
「かけたのに全然枯れない!」と焦って翌日に追加散布したり、待ちきれずに草を抜いてしまったりするのはNGです。草を抜いてしまうと、薬剤が根まで届くルートを断ってしまうことになります。じっくりと、植物が枯れていくのを待つ忍耐が必要です。
隣家の植物を枯らさない飛散防止策

ブロック塀における除草作業で最も神経を使うべきなのが、「飛散」の問題です。ブロック塀は多くの場合、隣家との境界線上にあります。こちらの敷地からスプレーをシュッシュと噴霧したその霧が、風に乗ってわずか数十センチ先の隣家の敷地に入り、大切に育てている盆栽や家庭菜園のトマトに付着したらどうなるでしょうか?
除草剤の微粒子は目に見えにくいですが、意外なほど遠くまで飛びます。ご近所トラブルの原因ランキングでも「境界線の植物」や「薬剤のニオイ・飛散」は常に上位です。
「スプレーしない」という選択
このようなリスクを回避するためには、「スプレー(噴霧器)を使わない」ことが鉄則です。代わりに以下のタイプの製品を選びましょう。
- 泡(フォーム)タイプ: シェービングフォームのように泡で出てくるタイプです。泡は風に飛ばされにくく、処理したい雑草にピンポイントで付着します。処理した場所が白くなるので、塗り残しや塗りすぎも防げます。
- ジェル・スティックタイプ: 糊(のり)のような粘度の高いジェルを直接塗るタイプや、リップクリームのような固形剤を葉に擦りつけるタイプです。これらは物理的に飛散することがあり得ないため、境界線ギリギリの雑草処理に最適です。
また、農薬取締法などの観点からも、ラベルに記載された使用方法を守ることは法的な義務に近い重みがあります。自分の敷地だからといって無闇に散布せず、周囲への配慮を徹底することが、長くその土地で暮らすための知恵と言えるでしょう。
ブロック塀への除草剤活用と隙間の雑草対策
基礎知識が身についたところで、ここからは実践編です。私が実際に現場で試行錯誤して見つけた、ブロック塀特有の「物理的」かつ「技術的」なアプローチをご紹介します。単に薬剤を撒くだけではない、プロの塗装技術を応用した管理術です。
ブロック塀の隙間から生える雑草の枯らし方
コンクリートブロックの目地や基礎の隙間から生えてくる雑草は、本当に厄介ですよね。これらは、コンクリートの下の土壌に根を張り、そこから茎を伸ばして僅かな隙間から顔を出しています。
無理に引き抜こうとしても、コンクリートに挟まれて茎が途中で千切れ、根が残ってしまうことがほとんどです。すると、植物は「危機」を感じて、残った根からさらに勢いよく再生しようとします。
また、植物の根が成長する力(肥大成長圧)は凄まじく、時にはコンクリートを持ち上げたり、ヒビ(クラック)を押し広げたりするほどのパワーがあります。放置するとブロック塀の倒壊リスクにもつながるため、早期の対処が必要です。
粒剤(土壌処理剤)の使用には要注意
「カソロン」などの粒状の除草剤は、土の表面に層を作り、長期間雑草の発生を抑える効果があります。しかし、ブロック塀周辺での使用には細心の注意が必要です。ブロック塀の下は水はけが考慮されていることが多く、雨が降ると粒剤の成分が水と一緒に流れ出し(ランオフ)、勾配の下にある隣家の植栽や、数メートル離れた自分の大切な庭木まで枯らしてしまう事故が多発しています。水がどこへ流れるか完全に把握できない場合は、粒剤の使用は避けたほうが無難です。
液剤を刷毛で塗る効果的な散布テクニック

「スプレーもダメ、粒剤も怖い。じゃあどうすればいいの?」という方へ。私が最も推奨する、安全かつ確実な方法が「刷毛(ハケ)塗り」です。塗装屋さんがペンキを塗るように、除草剤を雑草に塗るのです。
用意する道具
- 薬品用刷毛(ナイロンやPET製): 100円ショップのものでも構いませんが、必ず「化繊」のものを選んでください。動物の毛(馬毛や豚毛)は、除草剤の成分で傷んだり溶けたりすることがあります。
- 目地刷毛(メジバケ): 本来はタイルの目地を塗るための、毛先が細く斜めになっている刷毛です。これがブロック塀の隙間に生えた小さな雑草に塗るのに神がかった使いやすさを発揮します。
- 紙コップやプラスチック容器: 少量の除草剤を入れるための容器です。
実践!「ペンキ塗り」アプローチの手順
- グリホサート系の除草剤(ラウンドアップなど)を、規定の倍率(50倍〜100倍など)で希釈し、容器に入れます。この時、展着剤を加えると葉への付きが良くなります。
- 刷毛に液を含ませ、容器の縁で余分な液を落とします(液垂れ防止)。
- 雑草の葉の表面に、ササッと塗ります。全ての葉に塗る必要はありませんが、緑色の部分の3割〜5割程度に液が付着すれば十分効果があります。
- ブロック塀の壁面には触れないよう、慎重に「葉だけ」を狙います
この方法なら、薬剤が空気中に舞うことは物理的にあり得ません。隣家との境界線が数センチしかなくても、こちらの雑草だけをピンポイントで狙い撃ちできます。手間はかかりますが、一度根まで枯らしてしまえば、その後の管理はグッと楽になりますよ。
ブロック塀の黒ずみやサビ汚れの除去方法

除草剤でコケや雑草が枯れた後、茶色く変色した植物の残骸や、元々あった黒ずみ汚れが気になってくるはずです。「除草剤を撒けば汚れも落ちる」と勘違いされがちですが、除草剤は「殺す」だけで「掃除」はしてくれません。美観を取り戻すには、洗浄のステップが必要です。
黒ずみ・コケの死骸の除去
枯れて茶色くなったコケは、デッキブラシで軽く擦るだけでポロポロと落ちます。しかし、コンクリートに染み付いた黒ずみ(カビや排気ガス汚れ)は頑固です。 ここでおすすめなのが、「ワンステップ・スプレー・クリーナー」などの遅効性クリーナーです。塩化ベンザルコニウムなどを主成分としており、スプレーして放置するだけで、雨や風の力を借りて数週間〜数ヶ月かけてゆっくりと汚れを分解・剥離させます。高圧洗浄機のように水が飛び散ることもなく、静かに、しかし確実に塀を綺麗にしてくれます。
サビ汚れ(もらい錆)の除去
フェンスの足元や、内部の鉄筋から染み出した赤茶色のサビ汚れ。これはカビ取り剤でも除草剤でも落ちません。 酸性洗剤(サンポールなど)はサビを溶かしますが、前述の通りコンクリートを痛めるため、中和処理が大変です。DIYで安全に行うなら、中性サビ取り剤(チオグリコール酸アンモニウム配合)を使いましょう。液をかけるとサビと反応して紫色に変色し、水で流すだけで綺麗に除去できます。コンクリートを傷めにくいので安心です。
隙間を埋めて雑草の再発を防ぐ補修術
雑草を枯らして掃除しても、それで終わりではありません。植物がコンクリートの隙間(クラック)や目地から生えていた場合、枯れた後には必ず「穴」や「隙間」が残ります。この隙間をそのままにしておくと、風で飛んできた新しい種子が再び入り込み、数ヶ月後にはまた元の木阿弥…というイタチごっこが繰り返されてしまいます。
根本的な解決策は、その侵入経路を物理的に塞いでしまうことです。これを「封鎖(シール)」と呼びます。お庭マエストロとして、DIYでも簡単にできる具体的な補修術を伝授します。
1. 補修材の選び方
隙間の大きさによって、使うべき材料が異なります。ホームセンターの塗料・接着剤売り場や、セメント売り場に行くと手に入ります。
- 幅1mm〜3mm程度の細かいヒビ(ヘアクラック): 「コンクリート用補修材(チューブタイプ)」がおすすめです。お風呂場のコーキング剤のような感覚で、チューブから直接ヒビに注入できます。ヘラでならすだけで完了するので、初心者の方でも失敗がありません。色は「グレー」や「ライトグレー」など、ご自宅のブロック塀の色に近いものを選びましょう。
- 幅5mm以上の大きな割れ目や目地の欠損: チューブタイプでは埋めきれないため、「モルタル(補修用セメント)」を使います。最近では水を混ぜるだけで使える「インスタントセメント」や、濡らしたスポンジで叩くだけで固まるパテ状の製品も販売されています。
- アスファルトと接する部分の隙間: 道路や駐車場のアスファルトとブロック塀の隙間から草が生えている場合は、「常温合材(アスファルト補修材)」を使用します。「アスファルトV」などの製品名で売られており、袋から出して踏み固めるだけでカチカチに固まります。黒い隙間には黒い材料を使うのが美観のコツです。
2. 補修の重要ステップ「清掃」
いきなり補修材を注入しても、すぐに剥がれてしまいます。プロの仕上がりに近づけるコツは、事前の「清掃」にあります。隙間の中には、枯れた雑草の根や、風で運ばれた土、苔などが詰まっています。
これらをワイヤーブラシや古い歯ブラシを使って丁寧にかき出し、掃除機で吸い取るか、水で洗い流して(その後完全に乾燥させて)から充填してください。この一手間で、補修の持ちが数年は変わります。
物理的に光と種を遮断してしまえば、どんなに強い雑草でも生えてくることはできません。これは除草剤を何度も撒くよりも、遥かにコストパフォーマンスの高い「予防保全」となります。
法改正に伴う隣地の植物トラブル回避法
ブロック塀の管理において、避けて通れないのが「お隣さん」との関係です。特に、ブロック塀を越えて伸びてくる枝や、塀の下から侵入してくる根についてのルールが、2023年4月の民法改正によって大きく変わったことをご存知でしょうか?
これまでは「隣の家の木の枝が邪魔でも、勝手に切ることはできない(切ってもらうよう頼むことしかできない)」というルールでした。これが原因で、空き家の雑草問題などが解決せず、泣き寝入りしていた方も多かったはずです。しかし、新しい法律では、私たちがより主体的に自分の土地(ブロック塀)を守れるようになりました。
越境した「枝」の切除ルール(新民法233条)
改正により、以下のいずれかの条件を満たす場合には、越境された土地の所有者(あなた)が、自ら枝を切り取ることが可能になりました。
自ら切除できる3つのケース
- 竹木の所有者に越境した枝を切除するよう催告したが、所有者が相当の期間内(一般的に2週間程度)に切除しないとき。
- 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。
- 急迫の事情があるとき。
つまり、「お隣さんの雑草がブロック塀を乗り越えてボウボウで、何度も頼んでいるのにやってくれない」という場合、しかるべき手順(催告)を踏めば、こちらの判断で処理できるようになったのです。ただし、勝手に切って費用を請求したり、切った枝の処分を巡ってトラブルになったりしないよう、事前のコミュニケーションは引き続き重要です。
越境した「根」の切除ルール
一方で、地面の下からブロック塀の基礎を脅かす「根」については、改正前から引き続き、予告なく自ら切り取ることが認められています(民法233条4項)。
ブロック塀の近くに植えられた樹木の根が、基礎コンクリートを持ち上げたり、ひび割れの原因になったりすることは非常に多いです。このような「根」を発見した場合は、ブロック塀の安全を守るために、遠慮なく切断して対処して構いません。ただし、太い根を切ることで隣の木が倒れてくる恐れがある場合などは、権利濫用となる可能性もあるため注意が必要です。
正しい法律知識を持つことは、自分を守る盾になります。もし隣地との境界トラブルで悩んでいる場合は、法務省のガイドラインなども一度確認してみると良いでしょう。
(出典:法務省『令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント(PDF)』)
除草剤でブロック塀を管理する重要ポイント
ここまで、ブロック塀における除草剤の選び方から、具体的な塗布テクニック、そして法的な知識まで解説してきました。最後に、情報を整理しておきましょう。
ブロック塀管理の4ステップ
- ①診断:汚れの正体は「コケ」か「雑草」かを見極める。
- ②処理:コケなら「ペラルゴン酸・IPMP」、雑草なら「グリホサート系」を刷毛で塗る。塩素系漂白剤(ハイター)はNG。
- ③清掃:枯れた後は遅効性クリーナーや中性サビ取り剤で汚れを落とす。
- ④予防:空いた隙間は補修材で埋めて、次の雑草をシャットアウトする。
ブロック塀は、単なる敷地の境界線ではなく、あなたの大切な資産の一部です。適切なメンテナンスを行えば、数十年にわたって家を守り続けてくれますが、間違った薬剤で痛めつけてしまえば、その寿命は縮まり、建て替えには数十万円〜百万円単位の費用がかかってしまいます。
今回ご紹介した方法は、少し手間に感じる部分もあったかもしれません。特に「刷毛で塗る」なんて、面倒くさいと思われた方もいるでしょう。でも、そのひと手間が、愛車を洗車するのと同じように、お家を美しく長持ちさせる秘訣なのです。
ぜひ、次のお休みには刷毛と薬剤を片手に、ブロック塀のメンテナンスに挑戦してみてください。見違えるように綺麗になった塀を見ると、きっと心までスッキリするはずですよ。それでは、また次回の記事でお会いしましょう!