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割れた鉢のガーデニング活用術!修復・再利用から土の処分までを解説

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割れた鉢のガーデニング活用術!修復・再利用から土の処分までを解説

こんにちは。お庭マエストロ、運営者の「なおと」です。

ガーデニングをしていると、避けられないアクシデントがありますよね。そう、お気に入りの植木鉢が「カシャン」と割れてしまう瞬間...。あの音は本当にショックです。私も何度、あの音に膝から崩れ落ちそうになったことか。

お気に入りのテラコッタ鉢だったのに、もう処分するしかないのかな、と落ち込んだり、プラスチック製の鉢ならともかく、陶器の修復ってどうやるんだろう、と途方に暮れたり。割れた鉢の破片を鉢底石の代わりとして再利用できるって聞いたけど、本当かな?安全性はどうなんだろう?いっそ金継ぎみたいにおしゃれに直せないかな?最近よく聞くブロークン・ポット・ガーデンというのも気になります。

そして何より、鉢が割れた後に残った、あの大量の土の処分はどうしよう...と、悩みは尽きないかなと思います。ガーデニングの「土」の問題は、本当に厄介ですよね。

この記事では、そんな「割れた鉢」にまつわるガーデニングのあらゆる疑問や悩みを、「修復」「再利用」「処分」、そして最大の難関である「土の管理」まで、私がこれまでに試してきた経験や調べた知識を総動員して、選択肢ごとに徹底的に解説していきますね。

ポイント

  • 割れた鉢の状態に応じた「修復」「再利用」「処分」の判断基準
  • 金継ぎ風DIYや接着剤を使った具体的な修復テクニック
  • 鉢底石やマルチング材など、賢いガーデニング再利用アイデア
  • 最も厄介な「古い土」の正しいリサイクル方法と処分ルール

どの選択肢が最適か、まずは現在の状況を整理するための診断表から始めてみましょう。これを見ると、今すべきことがスッキリするはずです。

素材 破損の程度 推奨される対応 参照セクション
陶器・テラコッタ(素焼き) ヒビが入った 修復 (接着剤または金継ぎ風) II
  きれいに2〜3個に割れた 修復 (金継ぎ風DIYでアートに) II
  細かく粉砕された・破片が多い 再利用 (鉢底石、マルチング材) III
プラスチック(プラ鉢) ヒビが入った 修復 (専用接着剤または補修テープ) II
  大きく割れた 処分 (修復の難易度が高いため) IV
  劣化してパリパリに割れた 処分 IV
すべての素材 修復も再利用も難しい 処分 IV
(共通) 鉢の中の「土」が残った 土の処分 または 土のリサイクル V

選択肢1:割れた植木鉢の修復(リペア)ガイド

選択肢1:割れた植木鉢の修復(リペア)ガイド

愛着のある鉢や、ちょっと奮発して買った高価な鉢は、できる限り修復して使い続けたいですよね。あの時の出会いを無駄にしたくない、そんな気持ち、よくわかります。ここでは素材別に、実用的な修復方法から美しく蘇らせるテクニックまでを詳しく見ていきましょう。

A. 修復の判断基準

まず、修復が現実的かどうかは、割れ方によって冷静に判断することが大切です。

きれいに2~3個の大きなパーツに分かれた場合は、修復の成功率が高いです。断面がシャープであればあるほど、接着面積を確保しやすく、強度も出しやすいですね。私もこのパターンなら「よし、やるか!」と気合が入ります。

しかし、細かく粉々になってしまったり、多数の破片がどこかへ行ってしまったりした場合は、話が変わってきます。ジグソーパズルの難易度が非常に高くなるだけでなく、接着の難易度が格段に上がり、十分な耐久性も期待できません。

その場合は、無理に修復しようとせず、セクションIIIの「再利用」かセクションIVの「処分」を検討するのが賢明かなと思います。修復にかけた時間と労力が報われないのは、悲しいですからね。

B. 陶器・テラコッタ(素焼き)鉢の修復

ガーデニングで一番多いのが、この陶器製の鉢かなと思います。修復方法によって「実用性」と「装飾性」の二つの道がありますね。どちらを選ぶか、鉢との思い出によって決めてもいいかもしれません。

1. 美しく蘇らせる:「金継ぎ」風DIY

割れた食器を漆(うるし)と金で修復する、日本の伝統技法「金継ぎ」。この美学をガーデニングに取り入れると、割れた鉢が単なる「修復品」ではなく、世界に一つだけの「アート作品」のように生まれ変わります。割れや欠けを「景色」として楽しむ、最もクリエイティブな修復方法です。

本物の漆を使う「本継ぎ」は専門知識と時間がかかりますが、最近はDIY用の「金継ぎキット」も市販されています。ここでは、エポキシパテや接着剤を使った、より手軽な「金継ぎ風」の方法を紹介しますね。

  1. 洗浄・乾燥: 割れたパーツをきれいに洗い、ホコリや土を完全に取り除きます。その後、完全に乾燥させます。水分が残っていると接着力がガクンと落ちるので、ここは焦らずに。
  2. 接着: エポキシ接着剤や2液性レジンでパーツを接着します。素早く作業し、ズレないようにマスキングテープなどでしっかりと固定します。
  3. 装飾: 接着剤が硬化したら(製品の指示時間を守ってください)、接合部に筆や綿棒で金色の塗料や金粉(真鍮粉など)を丁寧に塗布します。少しはみ出すくらいが「景色」になって味が出たりしますよ。
  4. 保護: 塗料が乾いたら完成です。

なおとのアドバイス

屋外のガーデン用として使用する場合、雨風や紫外線にさらされるため、接合部の耐久性が求められます。仕上げに屋外用のクリアコートや防水スプレーを接合部に塗布しておくと、金色の塗料が長持ちし、防水性が高まるので絶対におすすめですよ。

2. 実用的な修復:強力接着剤による接合

見た目の美しさよりも、とにかく「復活」させて再び植木鉢として使いたい!という場合は、強力な接着剤でガッチリ接合します。

この場合、選ぶ接着剤が最重要です。「耐水性」と「耐候性」(紫外線や温度変化に強いこと)を併せ持つ、屋外用の強力接着剤(セメダイン社の「スーパーX」シリーズなどが有名ですね)を選ぶことが絶対条件です。

手順はシンプルですが、丁寧さが求められます。

  1. 破片の接合面(断面)のホコリや汚れをきれいに取り除きます。
  2. 接着剤を断面に薄く均一に塗ります。つけすぎるとはみ出して汚くなるので注意です。
  3. 強く圧着させ、そのまま接着剤が硬化するまで(最低でも丸一日)マスキングテープや紐などでしっかりと固定します。

正しく接着できれば、再び土を入れて植物を植えられるほどの強度が戻ってくるはずです。

 

 

C. プラスチック(プラ鉢)の修復

一見簡単そうに見えるプラスチック鉢の修復。でも実は、化学的に最も難易度が高い作業の一つなんです。これは私も苦労しました。

1. 接着剤による修復(難易度:高)

多くの安価なプラスチック鉢は、「PE(ポリエチレン)」や「PP(ポリプロピレン)」という素材で作られています。これらの素材は、化学的に非常に安定しており、表面エネルギーが低いため、ほとんどの一般的な接着剤が効きません。(接着剤がくっつく「手」を持っていないイメージですね)

もし修復を試みる場合は、必ず接着剤のパッケージを確認し、「PE・PP対応」または「プラスチック用」と明記された専用の接着剤を使用する必要があります。これらは多くの場合、接着面を化学的に改質する「プライマー(下地処理剤)」がセットになっているはずです。このプライマーを塗る一手間を惜しむと、まず間違いなく接着に失敗します。

2. 補修テープによる修復(難易度:低)

接着が難しいプラ鉢のヒビ割れや水漏れに対して、より現実的かつ迅速な対応が「補修テープ」です。

ガーデニング(屋外・水濡れ)での使用を想定する場合、ホームセンターなどで手に入る「アサヒペン パワーテープ」のようなクリアメッシュタイプや、「ブチルテープ」のような強力な粘着力と防水性、耐候性を持つテープが有効です。

これらのテープは、ホースや雨どいの応急処置にも使われるくらい強力なので、鉢の外側と内側からヒビを挟み込むようにしっかりとテープを貼ることで、十分な応急処置が可能です。見た目は...まあ、ご愛嬌ということで。

D. 【重要】修復の安全性:食用植物(ハーブ等)を植える場合の注意点

D. 【重要】修復の安全性:食用植物(ハーブ等)を植える場合の注意点

さて、ここが修復における最重要ポイントかもしれません。修復した鉢で、ハーブやミニトマト、リーフレタスなどの「食用植物」を育てる場合、最大限の注意が必要です。

というのも、使用する接着剤や塗料の成分が、水やりによって土壌に溶け出し、その化学物質を植物の根が吸収してしまう可能性がゼロではないからです。

金継ぎに使われる漆(うるし)や接着剤も、もともと食用ではありませんし、土壌の酸性度や水分、そして強力な紫外線によって、意図しない化学変化を起こす可能性も考慮すべきですね。

食器や水道配管用として、安全基準をクリアした製品が存在します。日本では「食品衛生法」に基づく規格があり、これに適合した接着剤やシーラントがそれにあたります。(出典:厚生労働省「食品用器具及び容器包装のポジティブリスト制度について(PDF)」

安全のための提言

修復した鉢で食用植物を栽培する計画がある場合は、安全性を最優先し、使用する接着剤が「食品衛生法適合」であるかを必ず確認してください。

もし判断がつかない場合や、適合品が見つからない場合は、その鉢は観賞用の花や観葉植物専用とし、食用植物には使用しないのが最も賢明な判断です。安全には代えられませんからね。

 

選択肢2:割れた鉢の創造的再利用(リユース)アイデア集

修復が難しいほど粉々になったり、修復するほどの価値はないけれど捨てるのは「もったいない」と感じたりする場合。その罪悪感を「創造性」で解決するのが、このリユースのセクションです。破損は「欠点」ではなく、新しい「デザイン要素」になりますよ。

A. アートとして再利用する:「ブロークン・ポット・ガーデン」

A. アートとして再利用する:「ブロークン・ポット・ガーデン」

海外のガーデニング愛好家の間で人気の手法で、割れた鉢を意図的に使い、幻想的なミニチュアガーデンを作り上げます。日本でもSNSなどで見かけるようになりましたね。

割れた鉢を横に倒したり、大きな破片を階段のように土に挿したりして、そこから植物が溢れ出す、あるいは小道が続くような風景を演出するんです。まるで妖精の庭みたいで、とても可愛いですよ。

ブロークン・ポット・ガーデンの作り方

  1. 洗浄: まずは破片をきれいに洗い、安全のために鋭利な角はヤスリなどで少し丸めておくと安心です。
  2. レイアウト: 鉢を横に倒し、破片をどう配置するか(階段、壁など)をデザインします。
  3. 土入れ: 排水性を良くするため、底に(後述する)鉢底石代わりの破片を敷き、培養土を入れていきます。
  4. 植え付け: レイアウトに合わせて植物を植え付けていきます。

この用途に最も適しているのが、「多肉植物」や「セダム」です。

理由は、多肉植物は乾燥に強く、水やりの手間が少なく、浅い根でも生育できるため、割れた鉢の限られた土壌や特殊なレイアウトでも元気に育ってくれるからです。異なる種類や色の多肉植物を寄せ植えにすると、視覚的な魅力が格段に上がります。

B. 実用的なガーデニング資材として再利用する

見た目のアート性よりも実用性!という方にはこちら。割れた破片は、ガーデニングの現場で非常に役立つ「資材」に生まれ変わります。

1. 鉢底石(ゴロ石)の代用

最も伝統的かつエコな再利用法ですね。陶器や素焼き鉢の破片を、金槌などで適度な大きさ(2~5cm角程度)に砕き、新しい鉢の底に敷き詰めます。

メリットは、なんといっても高価な鉢底石を購入する必要がなく、エコで経済的なこと。鉢底石の本来の役割である「排水性の向上」「土の流出防止」「通気性の改善」をしっかりと果たし、植物の「根腐れを防止」する効果が期待できます。

砕くときは、破片が飛び散ると危険なので、必ず軍手をし、破片を古い布や土の袋に包んでから金槌で叩くと安全ですよ。

補足:鉢底石のデメリットも知っておこう

ただし、近年では鉢底石の必要性について、色々な意見があります。最近の通気性が高く排水性も良い培養土を使う場合や、スリット鉢、底穴が多いプランターでは、鉢底石がなくても十分な排水性が確保できる場合もあります。

また、鉢底石(特に市販の軽石)を使用すると、数年後の植え替えの際に、植物の根が石の層に深く入り込み、絡みついてしまう「根詰まり」の一因となることも。割れた鉢の破片は形状が不均一で角が立っているため、根がより強く絡みつく可能性は認識しておきましょう。

2. マルチング材としての活用

テラコッタ(素焼き)の破片は、その美しいレンガ色から、装飾的なマルチング材(土の表面を覆う資材)としても活用できます。

メリットとしては、細かく砕いた破片を土の表面に敷き詰めることで、雑草の発生を物理的に防ぐ効果がありますし、土の乾燥防止や、雨による泥はね(病気の原因になります)を防ぐ効果も期待できます。見た目もおしゃれな洋風ガーデンに近づきますね。

デメリットとしては、マルチング材全般に言えることですが、土の表面が隠れてしまうため、土の乾き具合が視覚的に判断しにくくなり、「水やりのタイミングが分かりにくい」という点や、土の表面に敷き詰めるタイプの固形肥料(追肥)がやりにくくなる点も挙げられます。水やりの頻度をしっかり管理できる中級者向けのテクニックかもしれません。

 

選択肢3:割れた植木鉢の安全な処分(ディスポーズ)方法

修復も再利用も難しいと判断した場合、最終的な選択肢は「処分」です。でも、ただゴミ袋に入れるだけでは絶対にダメ。ガーデナーとして、安全と地域のルールの両方を守った正しい処分方法を確認しましょう。

A. 処分前の安全対策(最重要)

割れた陶器鉢や、劣化したプラスチック鉢の鋭利な破片は、ガーデナー自身はもちろん、ゴミを収集する作業員にとっても非常に危険です。私たちが何気なく出したゴミで、誰かが怪我をするのは絶対にあってはならないことだと思います。

安全な梱包は、排出者の義務です。以下の手順を徹底してください。

  1. 作業するときは、必ず厚手の軍手を着用します。
  2. 鋭利な破片や小さな欠片は、新聞紙や古い布、段ボールで厚く包みます「ちょっと厚すぎるかな?」と思うくらいが丁度いいです。
  3. 自治体指定のゴミ袋(または丈夫な袋)に入れますが、袋が破れないように、詰め込みすぎず、そっと入れます。
  4. 袋の目立つ場所に、油性マジックで「ワレモノ」「キケン」と大きく、はっきりと明記します

この一手間が、収集作業員の方の安全を守ることに繋がります。本当に大切です。

B. 自治体のルールに基づく分別

植木鉢の分別方法は、自治体によって、そして何よりも「素材」によって驚くほど異なります。

  • 陶器・素焼き(テラコッタ)鉢:

    ほとんどの自治体で「不燃ごみ(燃えないゴミ)」または「陶器類」として分類されます。上記Aの安全対策を施した上で、指定の日に出します。

  • プラスチック(プラ鉢):

    ここが一番分かれるところです。「可燃ごみ(燃えるゴミ)」として焼却処理するところもあれば、「不燃ごみ」や「プラスチックごみ」に分類するところもあります。

  • サイズの問題(粗大ごみ):

    素材に関わらず、一辺の長さが30cm(または50cmなど、自治体規定のサイズ)を超えるような大型の鉢は、「粗大ごみ」として扱われる可能性が高いです。粗大ごみは、通常、事前の申し込みと有料の処理券が必要となります。

【要確認】自治体ルールは絶対です!

これらのルールは、本当にお住まいの地域によって様々です。「隣の市では可燃だった」は通用しません。必ず、お住まいの自治体のホームページや配布される分別ガイド、または清掃事務所に電話して確認してください。

C. 大量・大型の場合の処分

引っ越しや大掃除、庭じまい(ガーデンクリアランス)などで、大量の割れた鉢や大型の鉢を一度に処分したい場合、自治体の通常収集では対応が難しいことがあります。

その場合は、不用品回収業者に依頼するのが最も効率的です。分別や安全な梱包、運搬の手間(鉢は土が残っていると想像以上に重いです)をすべて任せられるメリットは大きいです。ただし、費用が発生しますので、必ず事前に複数の業者から見積もりを取り、料金体系(重さ、個数、運搬費など)を明確に確認することをお勧めします。


V. 最重要関連問題:鉢が割れた後の「土」の管理

V. 最重要関連問題:鉢が割れた後の「土」の管理

さて、割れた鉢の問題は解決しましたが、鉢が割れた後、手元には必ず「古い土」が残ります。これ、実はガーデニング最大の「隠れ問題」かもしれません。この土の問題を解決しないと、ガーデナーの悩みは終わりませんよね。

A. なぜ? ガーデニングの「土」の処分が難しい理由

多くのガーデニング初心者が直面する壁が、「土はゴミの日に捨てられない」という事実です。

なぜなら、東京23区をはじめとする多くの自治体では、土は「廃棄物(ゴミ)」ではなく、石や砂と同じ「自然物」として扱われるため、ゴミ収集の対象外となるんです。また、土は燃えませんから、焼却処理もできません(処理困難物)。これが法律(廃棄物処理法)の壁ですね。

【警告】絶対にダメ!不法投棄です!

処分に困ったからといって、近所の公園や山林、河川敷、空き地に土を捨てる行為は、不法投棄という犯罪行為(廃棄物処理法違反)にあたります。罰則の対象となるだけでなく、その土地の生態系に影響を与えたり(土に潜む菌や害虫、植物の種などを拡散させる恐れ)、管理上の大きな問題を引き起こしたりするため、絶対に避けるべきです。

 

B. 「土」の正しい処分方法4選

では、不要になった土はどうすればよいのでしょうか。現実的な選択肢は以下の4つです。

  1. ホームセンターの回収サービス:

    島忠やユニディなど、一部の店舗では回収サービスを「稀に」行っています。しかし、これは無条件のサービスではありません。「その店で新しい土を購入した際のレシートや袋が必要」「購入した土と同量のみ引き取り可能」など、非常に厳しい条件が付くことがほとんどです。割れた鉢から出た土の処分方法としては、現実的ではない場合が多いですね。

  2. 不用品回収業者の利用:

    最も手っ取り早い(しかし有料の)方法です。土の状態や量に関わらず、他の不用品(割れた鉢など)と一緒に引き取ってもらえます。ただし、土は非常に重いため、料金が高額になる可能性があります。必ず事前に見積もりを取りましょう。

  3. 回収可能な自治体のルールに従う:

    非常に稀ですが、横浜市やさいたま市など、一部の自治体では「少量のみ」「資源ゴミ扱い」「クリーンセンターへの自己持ち込み」など、特定の条件付きで土の回収を行っている場合があります。お住まいの自治体に、ダメ元で一度問い合わせてみる価値はあります。

  4. (推奨)処分しない:「土のリサイクル」:

    これが、ガーデナーにとっての最適な解決策だと私は思います。処分がこれほど困難である以上、「処分しない」工夫をするのが一番です。コストがかからず、環境負荷も低い、最も持続可能な方法です。

それぞれの方法のメリット・デメリットを一覧表で比較してみましょう。

処分方法 コスト(目安) 手間・難易度 主な条件・注意点
自治体のゴミ収集 0円 不可能 ほとんどの自治体で「自然物」扱いのため回収不可
ホームセンター 0円(の場合が多い) 「購入時のレシート・袋必須」「購入品と同量のみ」など条件が非常に厳しい
不用品回収業者 高額(数千円〜) コストがかかるが、運搬も含めて最も手軽
土のリサイクル(推奨) 低(リサイクル材代) 消毒・改良の手間はかかるが、処分が不要になる

C. 古い「土」の再利用(リサイクル)完全ガイド

処分が難しい土は、適切に「再生」させることで、再び植物を育てるための素晴らしい資源となります。手間はかかりますが、これを覚えるとガーデニングのレベルが一段上がりますよ。

1. なぜリサイクルが必要か?

古い土をそのまま次の植物に使うことは、植物虐待に近いかも...というのは冗談ですが、推奨されません。理由は主に3つです。

  • 栄養不足: 前の植物が土の中の栄養素(窒素・リン酸・カリなど)を吸い尽くしており、「痩せた土」になっています。
  • 病害虫のリスク: 土の中には、前の植物が罹った病原菌や、害虫の卵、ネキリムシなどが潜んでいる可能性があります。
  • 物理性の悪化: 水やりを繰り返すうちに土の団粒構造(フワフワの構造)が失われ、カチカチに固くなったり、逆に水はけが悪くなったりしています。

これらをリセットするのがリサイクルです。

2. ステップ1:消毒(殺菌・殺虫)

リサイクルの最初のステップは、土をクリーンな状態に戻す「消毒」です。薬剤を使う方法もありますが、最も簡単でコストがかからないのが「太陽熱消毒」ですね。

方法A:黒ビニール袋(熱吸収式)

  1. 古い土から根やゴミを取り除き、ふるいにかけます。
  2. 土を遮光性の高い黒いビニール袋に入れます。(培養土の空き袋の再利用がおすすめ)
  3. 袋の口を密封し、直射日光が当たるコンクリートの上などに置きます。
  4. 夏なら2~3日、春・秋なら1週間程度放置します。黒い袋が太陽熱を吸収し、内部を高温(60℃以上)にして消毒します。

方法B:透明ビニール袋(温室・蒸気式)

  1. 根やゴミを取り除いた土を、透明のビニール袋に入れます。
  2. 土の上から水をかけ、土全体をしっとりと湿らせます(握って水が滴らない程度)。
  3. 袋の口を縛り、直射日光が当たる場所に7日〜14日ほど放置します。
  4. 透明な袋を太陽光が透過し、内部の水分が温められて蒸気となり、土全体を「蒸す」ことで病原菌や虫の卵を死滅させます(温室効果)。

黒と透明、どちらが良い?

どちらも有効ですが、メカニズムが異なります。より確実な殺菌(土壌蒸気消毒)を狙う場合は、土に適度な水分を加えてから「透明な袋」で蒸らす方法(B)が推奨されます。病気がひどかった鉢の土はこちらが良いでしょう。手軽さを重視する場合は「黒い袋」で熱吸収させる方法(A)でも十分な効果が期待できますよ。

3. ステップ2:土壌改良(栄養補給)

3. ステップ2:土壌改良(栄養補給)

消毒が完了した土は、病原菌と共に有益な微生物も死滅し、栄養が空っぽの「痩せた土」です。例えるなら「まっさらなキャンバス」ですね。ここに栄養と良好な物理性(排水性・保水性)を取り戻します。

方法A(簡単): 消毒した土に、市販の「土のリサイクル剤」を混ぜ込みます。これには、堆肥(栄養)や排水性を改善する資材(赤玉土、パーライト、くん炭など)がバランスよく配合されており、混ぜ込むだけで再生が完了します。一番手軽で失敗が少ない方法です。

方法B(上級): 自分で土を配合したい方向けです。消毒した古い土に対し、「腐葉土(または牛糞堆肥)を4割:赤玉土(小粒)を6割」の割合で混ぜ合わせた自作の改良材を、「古い土5:改良材5」くらい(古い土の半分量)の割合で混ぜ込みます。何を育てたいかに合わせて、この配合を変えるのがガーデニングの醍醐味でもありますね。

D. (補足)枯れた植物自体の処分

鉢が割れた際に出る「枯れた植物」や「古い根」は、土とは異なります。これらは基本的に「可燃ごみ」として処分できます。ただし、大きな植物の場合は、枝を30cm以下に短く切断して束ねるなど、お住まいの自治体のルールに従って出してくださいね。

 

結論:割れた鉢から始まる、サステナブルなガーデニング

「割れた鉢」という一つのアクシデントは、私たちガーデナーに多くのことを教えてくれる気がします。

修復(リペア)は、モノを大切にする心と、破損という「失敗」を「景色」として受け入れる創造性を教えてくれます。

再利用(リユース)は、鉢底石やマルチング材として、自然の資源を無駄にしないエコな循環を実践させてくれます。

処分(ディスポーズ)は、社会のルール(分別)と他者(収集作業員)への配慮(安全な梱包)という、社会で暮らす上での基本的な重要性を示してくれます。

そして何よりも、必然的に残される「土のリサイクル」は、ガーデニングの核心的な活動です。処分が困難な土を「厄介者」としてではなく、「再生可能な資源」として捉え直すこと。植物を育てるだけでなく、その土台である「土も育てる」こと。

割れた鉢の管理を通じて、私たちはより深く、持続可能なガーデニングのライフサイクル全体を学ぶことができるのかもしれませんね。割れた瞬間はショックですが、これもガーデニングの楽しみの一つと捉えて、次の一歩に進んでみましょう。

安全にご注意ください

記事で紹介した修復方法や土のリサイクルは、あくまで一例です。作業の際は、破片での怪我や、接着剤の化学成分の扱いに十分注意してください。特に食用植物への使用や、土壌の殺菌作業(高温になります)について不安がある場合は、製品の公式サイトで情報を確認したり、ガーデニングの専門家に相談したりすることも検討してくださいね。

  • この記事を書いた人

なおと

はじめまして! 知識ゼロからDIYでの庭づくりに挑戦し、たくさんの失敗を乗り越えてきた経験を元に、初心者さんがつまずきやすいポイントを丁寧に解説しています。雑草だらけだった庭が、少しずつお気に入りの空間に変わっていく喜びを、あなたと分かち合えたら嬉しいです。 詳しいプロフィールはこちら »

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