庭木

庭に桜はダメって本当?デメリットと対策、狭い庭でも育つ品種と管理法

本記事はプロモーションが含まれています

庭に桜はダメって本当?デメリットと対策、狭い庭でも育つ品種と管理法

こんにちは。お庭マエストロ、運営者の「なおと」です。

「庭に桜」って、本当に素敵な響きですよね。春に自宅でお花見ができるなんて、最高の贅沢かなと思います。

でも、いざ「庭に桜」を植えようと調べ始めると、「植えてはいけない」とか「後悔する」といった、ちょっと不安になる言葉も目に入ってきませんか?

風水的にはどうなの?とか、やっぱり毛虫や掃除が大変なのかな...とか。桜の根が家に影響しないか、狭い庭や鉢植えでも育てられる種類があるのか、剪定はどうするの?記念樹にしたいけど大丈夫?枝垂れ桜はどうだろう?...など、疑問やデメリットが次々と出てきて、迷ってしまうかもしれません。

この記事では、そんな「庭に桜」の夢と現実について、皆さんの不安や疑問を一つずつ整理していきます。デメリットをしっかり理解した上で、どうすればその夢を叶えられるのか、具体的な方法まで詳しく見ていきましょう。

ポイント

  • 「庭に桜」が推奨されない具体的な理由
  • 毛虫や掃除、根の問題といった現実的なデメリット
  • 狭い庭でも育てやすい桜のおすすめ品種
  • 後悔しないための剪定方法と管理のコツ

庭に桜を植えてはいけない?後悔しないための現実と対策

「庭に桜は植えるな」という言葉、一度は聞いたことがあるかもしれません。これ、単なる迷信ではなくて、実は結構リアルな理由に基づいているんです。でも、ちゃんと理由を知っておけば、対策も見えてきます。まずは、なぜそう言われるのか、具体的なデメリットを詳しく見ていきましょう。

庭木に桜はタブー?植えてはいけない理由とデメリット

「桜切る馬鹿」なんて言葉があるように、桜はとってもデリケートな木なんです。公園や名所で見る見事な桜(特にソメイヨシノ)をイメージして、そのまま自宅の庭に植えてしまうと、「こんなはずじゃなかった…」と後悔するケースが本当に少なくないんですね。

なぜ「タブー」とまで言われるのか、その深刻なデメリットを一つずつ深掘りします。

「庭に桜」7つの深刻なデメリット

  1. 根の問題(浅根性) 桜の根は地中深くに伸びず、地表近くを横に広がります。これが家の基礎や駐車場のコンクリート、アプローチのタイル、さらには地中の水道管やガス管まで持ち上げて破損させる危険性があります。
  2. 害虫の問題(毛虫など) アメリカシロヒトリをはじめ、多くの害虫がつきやすいです。葉を食い荒らされるだけでなく、毒を持つ毛虫(チャドクガなど)がつくこともあり、管理には継続的な注意と対策が必須です。
  3. 掃除の問題(ガク) 花びらの掃除は数日で終わりますが、本当に大変なのはその後。花が散った後に落ちる「ガク(萼)」は水分を含んで重く、地面や側溝にベッタリと張り付きます。これが長期間ダラダラと落ち続けるため、掃除の手間は想像以上です。
  4. 成長と剪定の問題(腐朽) ソメイヨシノなどは10mを超える大木に成長します。狭い庭では持て余し、「切ればいい」と考えがちですが、桜は太い枝を切ると切り口がうまく塞がらず、そこから腐朽菌が侵入して木全体が弱る「腐朽」を起こしやすいんです。これが「桜切る馬鹿」の本当の意味です。
  5. 病気の問題(伝染病) 剪定ミスによる腐朽や、樹勢の衰えから、「てんぐ巣病」や「ならたけ病」といった深刻な病気にかかりやすいです。特に「ならたけ病」は木を枯らす致命的な病気です。
  6. (忌土地の問題地現象): バラ科の植物に共通する「忌地(いやち)現象」があります。万が一桜が枯れた場合、その場所に新しい桜を植えてもうまく育たないことが多いんです。
  7. 近隣トラブル(社会的リスク) これら1~6の問題は、すべて「近隣トラブル」に直結します。越境した枝の毛虫、隣家の雨樋を詰まらせるガクや落ち葉、境界線を越える根…。これらは法的な問題に発展する可能性もある深刻なリスクです。

いきなり不安にさせてしまったかもしれませんが、これらは主に「場所に適さない品種(特にソメイヨシノ)」を選び、「適切な管理」を怠った場合に起こりやすい問題です。解決策はちゃんとありますから、安心してくださいね。

庭に植えると風水的に良くない?迷信と現実

「桜はすぐに散るから縁起が悪い」「病気になりやすい木は家の気を下げる」…こんな話を聞いて、庭に植えるのは風水的にどうなのか、と気にする方もいるかもしれませんね。

これ、調べてみると本当に色々な説があるんです。

確かに、その「散り際」の儚さから、武士道や無常観と結びつけられ、縁起を担ぐ場所には好まれないという見方もあります。病院の庭に桜が少ないのは、そういった配慮もあるのかもしれません。

一方で、桜の「サ」は田の神様、「クラ」は神様が宿る場所(座)を意味するという語源の説があり、「五穀豊穣を願う神聖な木」として非常に縁起が良いとする見方も根強くあります。何より「サクラ咲く」は、今も昔も「吉報」の象徴ですよね。

私の考えですが、風水や縁起を気にしすぎるよりも、その木を家族として大切に育てて、毎年花が咲くのを「今年もありがとう」と楽しむことの方が、ずっとポジティブで良い「気」を生むんじゃないかなと思います。

風水のポイントは「清潔さ」と「手入れ」 風水で何より重視されるのは、気の通り道である玄関や庭を「清潔」に保つこと。もし桜を植えるなら、落ち葉やガクをこまめに掃除し、病気や害虫がつかないよう手入れをして、木がいつも健康でいられるようにしてあげること。それが結果的に、家と家族にとって一番の良い運気を呼ぶことになるんだと思いますよ。

桜は毛虫がつくから大変?害虫対策のリアル

桜は毛虫がつくから大変?害虫対策のリアル

はい、これは残念ながら「YES(はい)、大変なことが多いです」とお答えするのが誠実かなと思います。桜は美味しいのか、本当にいろんな虫が寄ってきやすいんですね。

代表的な害虫と対策

特に有名なのが「アメリカシロヒトリ」(アメシロ)などの毛虫類。春から初夏、そして夏から秋にかけて(年2回発生することも)大量に発生し、葉っぱをクモの巣状にして食い荒らしてしまいます。これは見つけたらすぐに薬剤(スミチオン乳剤やオルトラン液剤など)を散布するか、幼虫が群生している枝葉ごと切り落として、踏み潰すなどの物理的な駆除が必要です。

他にも新芽にアブラムシがびっしりついたり、幹にカイガラムシがついたりもします。

最重要警戒!クビアカツヤカミキリ

そして今、日本各地で桜にとって最大の脅威となっているのが、特定外来生物の「クビアカツヤカミキリ」です。

クビアカツヤカミキリの恐怖 この害虫の幼虫は、木の幹の内部(形成層)を食い荒らします。被害が進行すると、木は養分を送れなくなり、最終的に枯死してしまいます。 被害のサインは、木の幹や根元に排出される、かりんとう状の「フラス」(幼虫の糞と木くずが混ざったもの)です。これを見つけたら、被害はすでに深刻なレベルかもしれません。

対策は非常に難しく、成虫の脱出孔に殺虫剤を注入したり、樹幹に薬剤を散布したりしますが、被害が拡大すれば伐採して焼却処分するしかありません。もし「フラス」を発見したら、絶対に放置せず、すぐに自治体の環境保全課や農林課、または専門の樹木医に連絡してください。 (参考:農林水産省『クビアカツヤカミキリについて』

庭に桜を迎えるということは、こうした害虫と常に向き合い、早期発見・早期対処をし続ける覚悟も必要、ということですね。薬剤散布をするにしても、自分や家族、ペットへの影響、ご近所への飛散なども考慮する必要があり、管理の大変さは否めません。

害虫の対処については、ご自身の判断だけでなく、お近くの園芸店や専門家、場合によっては自治体に相談するのが一番確実です。

花びらより厄介?掃除が大変なガクの問題

花びらより厄介?掃除が大変なガクの問題

桜の掃除というと、あのピンク色の花びらが舞い散る、美しい花吹雪をイメージしますよね。「あのくらいなら、風情があっていいかな」なんて思うかもしれません。

でも、実際に桜を庭で管理している人が口を揃えて「本当に大変だ」と言うのは、実はその花びらじゃないんです。

それは、花が散った後に落ちてくる「ガク(萼)」です。

花びらが舞い終わってホッとしたのも束の間、今度はこのガクが長期間にわたってバラバラと落ち続けます。これが本当に厄介で…。

「ガク」が厄介な理由

  • 水分と重さ ガクは水分を含んでいて、掃き集めるとズッシリと重いです。
  • 張り付く 地面やアプローチ、駐車場のコンクリートなどにベッタリと張り付き、乾くとカピカピになります。
  • 腐敗 放置すると、そのまま腐敗して黒ずみ、見た目も衛生的にも良くありません。
  • 詰まる 最も厄介なのが、雨樋(あまどい)や側溝に詰まることです。詰まったまま放置すると、雨水が溢れて思わぬ水害や、建物の劣化につながる可能性もあります。

4月頃は、このガクの掃除が毎日の日課になる、くらいの心構えは必要かもしれませんね。もちろん、その手間をかけても余りある美しさがあるからこそ、皆さん植えるんだと思いますけどね!

根が家を壊す?庭植えのリスクと近隣トラブル

 

これも非常に現実的で深刻な問題です。桜の根は、ゴボウのように地中深くに伸びるタイプ(直根)ではなく、地表近くを浅く、横に広く張る「浅根性」という性質を持っています。

根が引き起こす物理的な問題

根が成長する力は想像以上に強く、勢いよく横に広がっていくと、家の基礎や駐車場のコンクリート、アプローチのタイルなどを下から持ち上げて破壊してしまう可能性があります。

また、地表近くを這うため、地中に埋設されている水道管やガス管、排水管などに影響を与える可能性もゼロではありません。特に、建物や構造物の「すぐそば」に植えるのは、将来的なリスクが非常に高いため、絶対に避けるべきです。

植える場所は慎重に!もし地植えするなら、将来木が最大に成長した時のこと(樹高10mなら、根も半径10m広がる可能性がある)を見越して、家や塀、境界線から最低でも5メートル、できれば10メートル以上離すのが理想的かなと思います。(もちろん、これは大木になるソメイヨシノなどを想定した場合です)

 

近隣トラブルの具体例と対策

こうした根の問題や、先にお話しした「毛虫」「ガクや落ち葉の掃除」は、自分だけの問題では済まなくなることがあります。これが一番の「植えてはいけない」理由かもしれません。

  • お隣さんの敷地に枝が越境し、そこから毛虫が落ちてきた。
  • 大量の落ち葉やガクが風で飛ばされ、お隣さんの雨樋やプールを詰まらせた。
  • 桜の根が、境界線のブロック塀を持ち上げてしまった。
  • 大木になりすぎて、お隣の日照を遮ってしまった。

これらはすべて、実際に起こりうる「近隣トラブル」です。2023年4月に施行された改正民法では、越境した枝について、一定の条件下で(例えば、切るよう催告しても応じない場合など)、お隣さんが自ら切り取ることができるようになりました。これは、それだけ越境枝によるトラブルが現実化している証拠とも言えます。

庭に桜を植える際は、こうした社会的リスクも十分理解し、ご近所への日頃からのコミュニケーションと、こまめな管理(特に越境しそうな枝の剪定)が何よりも大切ですね。

庭に桜がある生活を実現するには?おすすめ品種と管理法

ここまでデメリットをこれでもか!というくらいお話ししましたが、落ち込まないでくださいね。私は「庭に桜は絶対にダメだ」と言いたいわけではないんです。問題をしっかり理解すれば、ちゃんと「解決策」があります。

庭に桜がある素敵な生活を諦めるのはまだ早いです!ポイントは「①場所に適した品種選び」「②正しい管理」。これさえ押さえれば、夢の実現はずっと近くなりますよ。

鉢植えや狭い庭でも楽しめる品種選び

鉢植えや狭い庭でも楽しめる品種選び

「うちの庭は狭いから…」と諦めている方や、地植えのデメリット(根や掃除)を考えるとちょっと…という方には、「鉢植え」という選択肢がとってもおすすめです。

鉢植えなら、根が広がりすぎる心配は一切ありませんし、万が一の時(引っ越しやリフォーム)も移動できます。日当たりが良い場所に動かすこともできますね。

そんな鉢植えや、スペースが限られたお庭にピッタリなのが、「旭山桜(アサヒヤマザクラ)」です。 

イチオシ品種:旭山桜(アサヒヤマザクラ) とてもコンパクトに育つ「矮性(わいせい)種」の代表格です。地植えでも大きくなって2m程度と、人の背丈くらいにしかなりません。そのため、剪定もほとんど必要なく、桜の最大の弱点である「剪定で弱る」リスクを根本的に回避できます。小さな木ながら、八重咲きの華やかな花をびっしり咲かせてくれて、盆栽としても古くから人気ですよ。

 

鉢植えで桜を育てる際の注意点

ただし、鉢植えには鉢植え特有の管理が必要です。

  • 水切れに注意 地植えと違って蓄えられる水分が少ないため、水切れしやすいです。特に春から秋の成長期は、土の表面が乾いたらたっぷり水やりを。夏場は朝夕2回の水やりが必要な場合もあります。
  • 肥料が必須 鉢の中の土は栄養が限られるため、肥料は必須です。花が終わった後のお礼肥(速効性化成肥料)と、冬の寒肥(有機質肥料など)を忘れずにあげましょう。
  • 植え替え 2~3年に一度は、根詰まりを防ぐために一回り大きな鉢に植え替えるか、根を整理して同じ鉢に植え直す作業が必要です。

まずは鉢植えで旭山桜から「庭に桜」ライフをスタートしてみる、というのはすごく現実的で良い選択だと思います。

庭植えに適した種類は?大きくならない桜の選び方

「やっぱり地植えで、シンボルツリーとして楽しみたい!」という場合、公園のソメイヨシノをイメージするのは一度忘れて、お庭に適したサイズ感の品種を選ぶことが成功の最大のカギです。

目安としては、最終的な樹高が5~7m程度に収まる「亜高木」や、それ以下の「低木」に分類される品種ですね。

いくつか代表的な品種を表にまとめてみます。

庭植え向きの桜 品種比較表

品種名 最大樹高 (目安) 花の特徴 開花期 (目安) 特記事項
旭山桜
(アサヒヤマ)
約 2m 淡紅色・八重咲 4月中旬 矮性種。
剪定ほぼ不要。
鉢植えに最適。
御殿場桜
(ゴテンバザクラ)
2m 〜 7m 淡紅紫色・一重 4月上旬 豆桜系。
管理次第で小さく維持可能。
アーコレード
(Accolade)
亜高木 (5m~) 淡紅色・八重 4月上旬・秋 イギリス産。
春と秋に咲く「二季咲き」。
峰桜
(ミネザクラ)
約 10m ピンク色・一重 5月上旬 高山種でソメイヨシノより小型。
比較的コンパクト。

※最大樹高や開花期は、育てる環境や管理方法によって大きく変わります。あくまで目安としてください。

これらはあくまで一例です。この他にも、地域や園芸店によって色々な品種が取り扱われています。購入の際は、必ず最終的にどれくらいの大きさになりますか?」「この地域(寒冷地・温暖地)で育てるのに適していますか?と専門家に確認するのが一番ですね。

剪定はいつ?美しい樹形を保つ手入れの基本

剪定はいつ?美しい樹形を保つ手入れの基本

「庭に桜」を成功させる上で、品種選びと同じくらい重要なのが「剪定」です。先ほどから何度も言っている「桜切る馬鹿」は、桜が「太い枝を切ると、切り口が癒合(治癒)するより早く、そこから腐朽菌が侵入して腐りやすい」という非常にデリケートな性質を持っていることに由来します。

庭のサイズに合わせようと太い枝をバッサリ切ってしまう行為は、桜にとっては「致命傷」になりかねないんです。

だからといって、全く切ってはいけないわけではありません。健全な成長を促し、病害虫を防ぐためにも、正しい剪定は必要です。大事なのは「時期」と「切り方」、そして「ケア」です。

剪定の最適時期:なぜ冬なのか?

桜の剪定は、木が活動を休止している落葉期(11月~12月頃、または厳寒期を避けた2月頃)が絶対条件です。この時期は樹液の流れが止まっており、切った時のダメージが最小限で済みます。また、雑菌の活動も鈍い時期です。

逆に、花が終わった後(春~夏)の活動期に切ると、樹液がダラダラと流れ出し、切り口が乾きにくく、雑菌が入り込む絶好の機会を与えてしまいます。絶対に避けましょう。

桜の剪定は「切る」より「整える」

剪定の目的は、木を小さくすること(切り詰め)ではありません。不要な枝を取り除いて、風通しと日当たりを良くする「透かし剪定」が基本です。

切るべき「不要枝」

  • ひこばえ木の根元から生えてくる元気すぎる枝。本体の養分を奪います。見つけたら根元から切ります。
  • 絡み枝(からみえ)他の枝に絡むように伸びた枝。
  • 逆さ枝(さかさえ)幹に向かって内側に伸びる枝。
  • 枯れ枝茶色く枯れた枝。病原菌の温床になるので、生きている部分との境目で切ります。
  • 徒長枝(とちょうし)真上に向かって勢いよく伸びすぎた枝。

これら、明らかに不要な枝や、指で折れるくらいの細い枝を整理する程度に留めます。理想は「剪定がいらないように育てる」ことです。

最重要!「癒合剤」を必ず塗る

桜の剪定で、これが一番大事な作業です。どれだけ細い枝(鉛筆より細くても)を切った場合でも、切り口には必ず「癒合剤(ゆごうざい)」(トップジンMペーストなど)を塗ってください。

これは、人間の「絆創膏+消毒液」のようなもの。切り口を物理的に保護し、雑菌や腐朽菌の侵入を防ぎます。これをやるかやらないかで、桜のその後の健康、ひいては寿命が大きく変わってきますよ!

正直、桜の剪定は他の庭木と比べても格段に難しい作業です。自信がない場合は、無理をせず専門家(樹木医や熟練の造園屋さん)にお願いするのが一番安心ですね。

記念樹として桜を植える際の注意点と寿命

お子さんの誕生や、お家の新築記念に、桜を植えたい…すごく素敵な夢ですよね。家族の成長と一緒に、桜が育っていく姿を見るのは、何物にも代えがたい喜びがあると思います。

ただ、記念樹として選ぶには、いくつか知っておいてほしい注意点があります。

まず「寿命」です。よく言われる「ソメイヨシノの寿命は60年」というのは、あくまで公園などで手厚く管理された場合の話。一般的なお庭のようなスペースや管理が限られた環境だと、病気や管理ミスで、もっと短くなるケースも多いと言われています。

そして、これまでお話ししてきたように、病害虫の管理や剪定が非常にデリケートです。記念樹として大切に植えたのに、管理がうまくいかずに毛虫だらけになったり、病気で枯らしてしまったら…すごく悲しいですよね。

「忌地(いやち)現象」に注意 万が一、桜が枯れてしまった場合、その場所に新しい桜を植え直しても、うまく育たない「忌地現象」が起こりやすいです。これはバラ科の植物(リンゴやモモなどでも)によく見られる現象で、土壌中の特定の養分が欠乏したり、その植物を阻害する微生物が増えたりすることが原因とされています。 特に「ならたけ病」などの土壌病菌で枯れた場合は、土を丸ごと入れ替えない限り、後継の木も同じ病気にかかるリスクが非常に高いです。

記念樹にするということは、その木の一生(数十年)にわたって、家族の一員としてしっかりお世話をし続ける「覚悟」が必要、ということです。その覚悟さえあれば、これほど素晴らしい記念樹はないと思います!

枝垂れ桜は庭に合う?特徴と育て方のコツ

枝垂れ桜(しだれざくら)、風情があってかっこいいですよね。私も大好きです。あの流れるような枝ぶりは、一本あるだけでお庭の主役(シンボルツリー)になる存在感があります。

ソメイヨシノのように横に大きく広がるというよりは、枝が下に垂れるので、比較的スペースが限られた場所でも育てやすい、と言われることもあります。(もちろん、品種によりますが!)

有名な「八重紅枝垂」などは、比較的コンパクトにまとまりやすいと言われていますが、「エドヒガン」系の枝垂れ桜は、最終的にものすごい大木になるものもあります。植える場合は、やはり品種の特性をしっかり確認することが大切です。

育て方のコツとしては、やはり「剪定」です。

  • 自然樹形を活かす 基本的に、美しい樹形を保つためには、若いうちから支柱で形を整えてあげることが多いです。
  • 剪定 他の桜と同様、落葉期に不要枝を整理する「透かし剪定」が基本です。特に、内側に向かって伸びる枝(逆さ枝)や、混み合った枝を落として、風通しを良くしてあげる必要があります。
  • 癒合剤 もちろん、切った後は「癒合剤」が必須です。

枝垂れ桜も、基本的には「剪定で樹形を作る」のではなく、「その品種が持つ自然な樹形を活かしつつ、不要な枝だけを取り除く」という考え方が大切ですね。

庭に桜を迎える覚悟と成功への最終チェック

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。庭に桜を迎えるのは、可愛い犬や猫を家族に迎えるのと少し似ているかもしれません。美しい姿や存在感で私たちを深く癒してくれますが、同時に、病気や日々の世話、そして寿命まで面倒を見るという「覚悟」が求められます。

最後に、ご自身の状況と照らし合わせて、この「覚悟」があるかチェックしてみてください。

「庭に桜」成功のための最終チェック

  • 毛虫などの害虫と向き合い、適切に対処(薬剤散布や物理的駆除)できますか?
  • 花びらやガク、秋の落ち葉の毎日の掃除を(ハイシーズンに)続けられますか?
  • デリケートな桜の剪定や施肥を、しっかり勉強して実践するか、あるいは専門家に毎年依頼する「予算」を確保できますか?(木が大きくなると高所作業車が必要になり、剪定費用も高額になる可能性があります)
  • 万が一、根や枝、落ち葉で近隣に迷惑をかけそうになった時、誠実に対応し、こまめな管理を約束できますか?
  • 植えようとしている品種(例:旭山桜)は、本当にあなたの庭のサイズや環境(日当たり、土壌)に合っていますか

もし、この問いにすべて「はい」と答えられるなら、あなたは桜を育てるのに必要な「覚悟」をお持ちだと思います!ぜひ、夢への一歩を踏み出してください。

 

庭に桜を植える夢を叶えるための賢い選択肢

庭に桜を植える夢を叶えるための賢い選択肢

いろいろな現実的なデメリットをお話ししてきましたが、私は「庭に桜」の夢を諦めてほしいわけでは全くありません。夢を叶えるためには、感情論ではなく、賢い選択肢を持つことが大切です。

その選択肢は、大きく分けて2つあります。

選択肢1:デメリットを回避できる「賢い選択」をする

これは、「管理しやすい小型品種(旭山桜など)を、まず鉢植えで育ててみる」という選択です。これなら、この記事で挙げてきたデメリット(根の問題、掃除、近隣トラブル、大きくなりすぎる問題)のほとんどを一気に回避できます。桜を育てる「体験」として、これが一番現実的で賢明なスタートかもしれません。

選択肢2:「桜」にこだわらない選択(代替樹)

もう一つは、「桜にこだわらない」という選択です。

もしあなたが求めているのが「春に咲く美しい花」や「家族の成長を見守るシンボルツリー」であるならば、その夢は桜でなくとも、もっと管理がしやすく、日本の庭に適した素晴らしい木がたくさんあります。

桜の代わりにもなる!管理しやすいシンボルツリー候補

  • ヒメシャラ 赤褐色の滑らかな幹肌が美しく、初夏に椿に似た白い花を咲かせます。秋の紅葉も綺麗。最大の魅力は、自然樹形で美しく育つため、剪定の手間がほとんどかからない「優等生」である点です。
  • ジューンベリー 春に桜に似た白い花を咲かせ、6月(June)には食用可能な赤い実がなり、秋は美しく紅葉する、「一石三鳥」の木です。病害虫も少なく、成長も緩やかです。
  • ハナミズキ 桜の花が終わった頃に、白やピンクの花を咲かせる定番のシンボルツリーですね。(ただし、うどんこ病やアブラムシなどには注意が必要なので、この点では桜と似た管理が必要な側面もあります)
  • アオダモ幹の模様が美しく、初夏にフワフワとした白い花を咲かせます。涼しげな葉がモダンな住宅にも合います。

これらの木は、桜が持つ最大の弱点(剪定への脆弱性、病害虫の多さ)を持たないものが多く、より少ない労力で四季の美しさを提供してくれます。

それでも、「やっぱり私は、デメリットを全部ひっくるめても桜がいい」と思うなら、ぜひ挑戦してほしいです。

大変なデメリットをすべて理解した上で、それでも「庭に桜」がある暮らしを選び、愛情と責任(=覚悟)を持って管理していく…。それこそが、一番豊かで素敵なことだと私は思います。

この記事が、あなたの「庭に桜」の夢を、後悔のない「現実」にするための一歩となれば、本当に嬉しいです。

  • この記事を書いた人

なおと

はじめまして! 知識ゼロからDIYでの庭づくりに挑戦し、たくさんの失敗を乗り越えてきた経験を元に、初心者さんがつまずきやすいポイントを丁寧に解説しています。雑草だらけだった庭が、少しずつお気に入りの空間に変わっていく喜びを、あなたと分かち合えたら嬉しいです。 詳しいプロフィールはこちら »

-庭木