庭づくり

庭に畑を作る費用はいくらかかる?DIYと業者の相場を徹底解説

庭に畑を作る費用はいくらかかる?DIYと業者の相場を徹底解説

庭に家庭菜園を作りたいと考えたとき、多くの方が気になるのが「庭に畑を作る費用」ではないでしょうか?

 

一から畑を作るには、単純に土を耕すだけでなく、野菜が育ちやすい土の準備や、見た目を整えるための囲いの設置も必要です。

 

DIYで挑戦するのか、それとも専門の業者に依頼するのかによって費用は大きく変わります。

 

また、おしゃれなデザインにこだわりたい場合は、レンガを使うなど工夫次第で様々なスタイルが実現可能です。

 

この記事では、小さな畑を作る場合の費用相場から、具体的な手順、コストを抑えるポイントまで、あなたの家庭菜園計画を成功に導くための情報を網羅的に、そして深く掘り下げて解説します。

 

ポイント

  • 庭に畑を作る費用の具体的な相場
  • DIYと業者依頼それぞれのメリット・デメリット
  • 初心者でも失敗しない畑作りの手順とポイント
  • おしゃれで実用的な家庭菜園にするためのヒント

 

庭に畑を作る費用の相場と内訳

  • 小さな畑を作る場合の費用感
  • diyで費用を抑えるポイント
  • 畑作りに重要な土の準備
  • 畑作りを業者に依頼した時の費用

 

小さな畑を作る場合の費用感

 

小さな畑を作る場合の費用感

庭に比較的小さな畑、例えば10平方メートル(約3坪)以内の家庭菜園を作る場合の費用相場は、約10万円~30万円が一般的な範囲です。

 

この金額には、もともとある庭の土を掘り起こし、野菜が健全に育つための新しい土に入れ替える作業、そして畑の境界を定めるための囲いの設置工事などが含まれています。

 

ただし、これはあくまで庭が比較的平坦で、大きな障害物がない場合の基本的な費用です。

 

例えば、畑にしたい場所に庭木が植えられている場合、その木を根っこから完全に取り除く「抜根(ばっこん)」という専門的な作業が必要になります。

 

木の大きさや根の張り具合によって、1本あたり数万円の追加費用が発生することも珍しくありません。

 

同様に、庭の土質が極端に悪いケース、例えば掘ると石がゴロゴロ出てくる、あるいは雨が降るといつまでも水が引かないような粘土質の土壌である場合、大規模な土壌改良や排水層の設置が必要となり、費用がさらに上乗せされることを念頭に置く必要があります。

 

小さな畑作りの費用詳細

基本作業(整地、土の入れ替え、囲い設置)で10万円~30万円がスタートラインです。

 

しかし、庭の現状によっては、抜根作業や大規模な土壌改良、排水工事などの追加費用が発生する可能性があるため、まずは専門業者に見積もりを依頼し、正確な費用を把握することが重要です。

 

diyで費用を抑えるポイント

diyで費用を抑えるポイント

 

庭の畑作りをDIY、つまり自分自身の手で行う最大の魅力は、なんといっても業者に支払う施工費用(人件費)を大幅に削減できるにあります。

 

しかし、その反面、相応の時間と労力がかかること、そして植物を育てるための基本的な知識が必要になるというデメリットも正しく理解しておくことが大切です。

 

DIYで畑を作る際に必要となる主な費用は、作業に使う「道具代」と、土や囲いに使う「材料費」です。

 

もし関連する道具を一切持っていない状態から始める場合、おおよそ以下の費用を見込んでおくと良いでしょう。

 

項目 内容 費用目安 ワンポイントアドバイス
基本道具 スコップ、鍬(くわ)、レーキ、手袋、じょうろ、一輪車など 5,000円~15,000円 最初は安価なものでも十分ですが、長く続けるなら耐久性のあるものを選ぶと結果的に経済的です。
土壌改良材 腐葉土、堆肥、苦土石灰、化成肥料など 5,000円~10,000円(広さによる) 土の状態によって必要な資材は変わります。ホームセンターの専門員に相談するのも良いでしょう。
囲いの材料 レンガ、コンクリートブロック、木材、ガーデンフレームなど 5,000円~30,000円(素材と規模による) デザイン性と予算のバランスを考えて選びましょう。手軽さならガーデンフレームがおすすめです。
その他 育てる野菜の種や苗、支柱、防虫ネットなど 3,000円~10,000円 育てたい野菜を決めてから、必要なものをリストアップすると無駄がありません。

このように、使用する道具や材料のグレードによって費用は大きく変動しますが、合計で2万円~7万円程度が一つの現実的な目安となります。

 

費用をさらに抑えるための工夫として、業者でも行うような雑草の除去や小石の片付けといった下準備を、時間をかけて自分自身で行っておくという方法があります。

 

専門的な技術が不要な作業を自分で行うことで、もし土の入れ替えなど一部の作業だけを業者に依頼する場合でも、その分の作業費を確実に節約できるでしょう。

 

DIYの注意点と心構え

DIYはコストメリットが大きい反面、体力的な負担は想像以上です。

 

特に、土を30cm以上の深さまで掘り起こす作業はかなりの重労働となります。

 

週末だけでは終わらず、数週間にわたる作業になることもあります。

 

無理な計画は怪我の原因にもなりますので、ご自身の体力と作業に充てられる時間を冷静に判断し、決して無理のない範囲で計画を立てることが、DIYを成功させる最も重要な鍵となります。

 

畑作りに重要な土の準備

畑作りに重要な土の準備

 

どれだけ立派な囲いを作り、高価な苗を植えても、土台となる土が悪ければ美味しい野菜は育ちません。

 

何よりも土作りが家庭菜園の成功を左右する最重要ポイントです。

 

一般的に、庭の土は長年踏み固められていたり、栄養分が少なかったりするため、そのままでは野菜栽培には適していません。

 

水はけ、水持ち、通気性、そして栄養のバランスが整った「ふかふかの土」を目指すための「土壌改良」が不可欠です。

 

基本的な土作りの手順は、以下の4つのステップで進めます。

 

  1. 雑草や石の除去: まず、畑にしたい範囲の雑草を根っこから丁寧に取り除きます。地上部だけを刈ってもすぐに再生してしまうため、根気強く作業しましょう。同時に、土の中にある大きめの石も取り除きます。
  2. 掘り起こし(天地返し): スコップや鍬を使い、土の深さ30cmほどまでを目安に全体を掘り起こします。この作業により、固くなった土がほぐれ、空気や水が地中深くまで通りやすくなります。下の層の土と上の層の土を入れ替えるように行うと、病害虫の抑制にも繋がります。
  3. 酸度調整: 日本の土壌は雨が多いため、自然と酸性に傾きがちです。多くの野菜は弱酸性(pH6.0~6.5程度)の土壌を好むため、植え付けの2週間ほど前に「苦土石灰(くどせっかい)」を撒き、土とよく混ぜ合わせることで、土の酸度を中和させます。(参照:農林水産省「土壌の仕組みと働き」
  4. 堆肥・肥料の投入: 植え付けの1週間ほど前に、有機物を豊富に含んだ「堆肥(たいひ)」や「腐葉土(ふようど)」をたっぷりと投入します。これにより、土がふかふかになり、保水性や通気性が格段に向上します。同時に、野菜が初期に成長するための栄養分となる「元肥(もとごえ)」も混ぜ込みます。

土作りは少し地味で大変な作業に感じるかもしれませんが、この一手間をかけるかどうかが、数か月後の収穫量や野菜の味に直接影響します。

 

まさに「愛情を込める」最初のステップですよ!

 

これらの作業に必要な腐葉土や堆肥、石灰といった資材は、ホームセンターで数千円から手軽に購入できます。

 

畑の広さによって必要な量は変わってきますが、まずは自分の庭の土がどんな状態(粘土質か砂質かなど)なのかを把握し、それに合った適切な改良を行うことが成功への確実な道筋となります。

 

畑作りを業者に依頼した時の費用

畑作りを業者に依頼した時の費用

「体力に自信がない」「忙しくて時間がない」「どうせならプロに完璧な畑を作ってほしい」。

 

そう考える方にとっては、専門の造園業者や外構業者に依頼するのが最も賢明な選択です。

 

プロに任せる最大のメリットは、長年の経験と専門知識に基づき、その土地の気候や土質に最適な、まさに「失敗しない畑」を確実に作ってくれる点にあります。

 

業者に依頼する場合の費用相場は、庭の広さや現在の状況によって大きく変動しますが、庭全体(10㎡以上)を本格的な畑へとリフォームする場合は、30万円~100万円程度が一つの大きな目安となります。

 

この費用には、土の全面的な入れ替えや計画的な土壌改良、デザイン性の高い囲いの設置はもちろんのこと、場合によっては重機を使用した効率的な作業費や、発生した残土の処分費まで、すべてが含まれます。

 

業者依頼の具体的なメリット

  • 専門的な土壌診断: プロが土の状態を正確に診断し、その土地に最適な土壌改良を施してくれます。
  • 時間と労力の節約: 最も大変な力仕事から解放され、自分は野菜選びや栽培計画に集中できます。
  • 高度な作業への対応: 個人のDIYでは困難な木の抜根や、水はけを改善するための排水設備の設置なども安心して任せられます。
  • デザイン性の追求: レンガや自然石を使った、庭全体の景観に調和するおしゃれな畑を実現できます。

 

信頼できる業者選びの重要性

畑作りを業者に依頼する際に最も重要なことは、必ず複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を実践することです。

 

料金の比較はもちろんですが、提案内容の具体性、担当者の知識や人柄などを多角的に比較検討しましょう。

 

「一式」としか書かれていない大雑把な見積もりではなく、どのような作業にいくらかかるのかが詳細に記載されているかを確認することが、後々のトラブルを防ぐ上で非常に重要です。

 

少しでも疑問に思う点があれば、遠慮なく質問し、全ての点に納得してから契約を結ぶようにしてください。

具体的な手順と庭に畑を作る費用

  • 一から畑を作るための計画
  • 畑の囲いはどう設置する?
  • レンガを使った囲いの作り方
  • おしゃれな畑のデザイン事例
  • あると便利な設備と追加費用
  • 家庭菜園の維持管理にかかる費用
  • 庭に畑を作る費用と成功のコツ

 

一から畑を作るための計画

 

美味しい野菜作りは、畑に鍬を入れる前の「計画」から始まっています。

 

思いつきで作業を始めてしまうと、後から「日当たりが悪かった」「作業スペースが足りない」といった問題が発生しかねません。

 

畑作りを成功させるため、以下の3つのポイントを事前にしっかりと検討しましょう。

 

1. 場所の選定:日当たり・風通し・水はけ

.場所の選定:日当たり・風通し・水はけ

 

野菜が光合成を行い、元気に成長するためには、日当たりと風通しが良い場所を選ぶことが絶対条件です。

 

ほとんどの夏野菜は、1日に最低でも5~6時間以上の直射日光を必要とします。

 

朝、昼、夕方と、時間帯を変えて庭を観察し、一日を通して最も長く日が当たる場所を見つけましょう。

 

また、風通しが悪いと病気が発生しやすくなります。そして、雨が降った後にいつまでも水たまりができるような、水はけの悪い場所は根腐れの原因になるため避けるべきです。

 

2. レイアウトとサイズ:管理のしやすさを最優先

レイアウトとサイズ:管理のしやすさを最優先

次に、畑の具体的な大きさや形(レイアウト)を決定します。

 

特に初心者の場合は、最初から広大な畑を目指すのではなく、まずは1畳~3畳(約1.6㎡~5㎡)程度の、無理なく管理できるコンパクトなサイズから始めることを強くおすすめします。

 

育てたい野菜の種類によっても必要なスペースは異なります。

 

また、同じ科の野菜を同じ場所で続けて栽培すると土壌の栄養バランスが偏り、生育が悪くなる「連作障害」という現象が起こりやすくなります。

 

これを防ぐため、あらかじめ畑をいくつかの区画に分け、毎年違う科の野菜を育てる「輪作」の計画を立てておくと、長く家庭菜園を楽しめます。

 

 

3. 家屋との距離:湿気と泥はね対策

見落としがちなポイントですが、畑と家屋との物理的な距離も非常に重要です。

 

畑が家の基礎や壁に近すぎると、日々の水やりによる湿気がこもり、家屋にカビを発生させたり、構造材を傷めたりする原因になり得ます。

 

また、雨や水やりの際に泥がはねて、美しい外壁を汚してしまうことも考えられます。

 

これらのリスクを避けるためにも、最低でも1メートル以上は家屋から離れた場所に畑を設置するように計画しましょう。

 

 

畑の囲いはどう設置する?

畑の囲いはどう設置する?

畑の周囲に「囲い」を設置することは、単なる装飾以上の重要な役割を果たします。

 

第一に、大雨などによる土や大切な肥料の流出を防ぐ実用的な目的があります。

 

第二に、庭の他のエリア(例えば芝生や砂利敷きの通路)と畑の境界を明確にすることで、庭全体の景観を引き締め、すっきりとした美しい見た目を保つ効果があります。

 

囲いに使われる素材は多岐にわたり、それぞれに特徴、デザイン性、そして費用が異なります。

 

素材の種類 特徴 費用感(1mあたり) メリット・デメリット
レンガ 洋風・ナチュラルな雰囲気に最適。耐久性が非常に高い。 3,000円~8,000円 メリット:デザイン性が豊かで丈夫。デメリット:施工に手間と技術が必要で、費用も比較的高め。
コンクリートブロック 最も安価で頑丈。シンプルで機能的。 1,000円~3,000円 メリット:コストパフォーマンスと耐久性に優れる。デメリット:無骨な印象になりがち。塗装などの工夫が必要。
枕木・木材 温かみのあるナチュラルな景観を作れる。 2,000円~6,000円 メリット:自然な風合いが魅力。デメリット:経年劣化しやすく、定期的な防腐処理が必要。
ガーデンフレーム 樹脂製や金属製の組み立て式キット。設置が非常に手軽。 1,500円~5,000円 メリット:DIY初心者でも簡単に設置可能。デメリット:耐久性は素材に依存し、レンガなどに比べると低い場合がある。

どの素材を選ぶかは、庭全体のデザインコンセプト、確保できる予算、そしてご自身でDIYに挑戦するかどうかによって総合的に判断しましょう。手軽さとコストを重視するならガーデンフレームやコンクリートブロック、時間と費用をかけてでもデザイン性と耐久性を追求するならレンガが根強い人気を誇ります。

レンガを使った囲いの作り方

レンガを使った囲いの作り方

レンガを使った囲いは、その温かみのある豊かな表情と、風雨に負けない優れた耐久性から、家庭菜園の定番として非常に高い人気を誇ります。

 

ここでは、DIYで本格的なレンガの囲いを作るための基本的な手順を、初心者にも分かりやすく解説します。

 

準備するもの

準備するもの

  • レンガ(必要な数量を事前に計算)
  • インスタントモルタル(水を加えるだけで使えるタイプが便利)
  • 砂利(基礎用)
  • スコップ、コテ、バケツ
  • 水平器(正確な水平を出すための必需品)
  • ゴムハンマー
  • 水糸と杭(直線を綺麗に出すために使用)

 

作り方の手順

作り方の手順

 

  1. 溝を掘る: まず、囲いを作るラインに沿って杭を打ち、水糸を張って正確な直線を出します。その水糸に沿って、レンガの幅よりも少し広めに、深さ10~20cm程度の溝を丁寧に掘っていきます。
  2. 基礎を作る: 掘った溝の底を足でしっかりと踏み固め、その上に砂利を敷き詰めます。さらにその砂利を棒などで突き固め、頑丈な基礎を作ります。この工程が、後々の囲いの沈み込みや傾きを防ぐ重要なポイントです。
  3. モルタルを敷く: バケツでインスタントモルタルを適量の水で練り、砂利の基礎の上にコテを使って厚さが均一になるように平らに敷きます。
  4. レンガを積む: モルタルの上に、水糸のラインに合わせて1段目のレンガを並べていきます。水平器をレンガの上に置き、水平が保たれているかを確認しながら、ゴムハンマーで優しく叩いて高さを微調整します。2段目以降は、レンガとレンガの間にモルタルを挟むように塗りながら、下の段のレンガと半分ずつずらして(これを「破り目地」と言います)積み上げていくと、強度が増します。
  5. 乾燥させる: 全てのレンガを積み終えたら、モルタルが完全に硬化するまで、天候にもよりますが数日間は触らずに静かに待ちます。

この一連の作業は、決して簡単ではありませんが、時間をかけて作り上げた囲いが完成した時の達成感は、何物にも代えがたいものがあります。

 

もし業者に同様の工事を依頼した場合、デザインや規模にもよりますが、施工費込みで数万円からが一般的な費用感となります。

 

おしゃれな畑のデザイン事例

おしゃれな畑のデザイン事例

 

せっかく自宅の庭に家庭菜園を作るのですから、ただ野菜を育てるだけでなく、見て楽しめる美しい空間にしたいものです。

 

少しのアイデアと工夫で、畑は実用的な場所から、庭全体の景観を高める主役へと生まれ変わります。

 

レンガの色や積み方を工夫する

 レンガの色や積み方を工夫する

一口にレンガと言っても、鮮やかな赤色から、落ち着いたブラウン、使い古した風合いのアンティーク調まで、その種類は様々です。

 

建物の外壁や庭全体の雰囲気に合わせてレンガの色を選ぶだけで、統一感のある洗練された印象になります。

 

また、レンガを普通に横に積むだけでなく、縦に並べたり、斜めに立てかけたりと、積み方に変化をつけるだけでも、プロがデザインしたような個性的な花壇(レイズドベッド)を演出できます。

 

ハーブや花と組み合わせる(コンパニオンプランツ)

ハーブや花と組み合わせる(コンパニオンプランツ)

畑の縁取りとして、ミントやローズマリー、ラベンダーといった香りの良いハーブや、色鮮やかなマリーゴールドなどの花を植えるのは非常におすすめです。

 

見た目が格段に華やかになるだけでなく、特定の植物の組み合わせには、互いの成長を助けたり、害虫を遠ざけたりする「コンパニオンプランツ」としての効果も期待できます。

 

例えば、トマトの近くにバジルを植えると、互いの風味を良くし、アブラムシを遠ざける効果があると言われています。(参照:タキイ種苗株式会社「コンパニオンプランツ」

 

小道(パス)を作る

小道(パス)を作る

 

複数の畝(うね)を作る場合、その間にレンガを敷いたり、ウッドチップや砂利を撒いたりして小道(パス)を設けると、まるでヨーロッパの美しいキッチガーデンのような雰囲気が生まれます。

 

デザイン性だけでなく、雨の日でも靴が汚れにくく、収穫や手入れの作業がしやすくなるという、実用面での大きなメリットもあります。

 

海外のガーデニング雑誌や、インターネット上の素敵な庭の画像を参考に、「こんな畑にしたいな」という理想のイメージを膨らませるのも、家庭菜園の大きな楽しみの一つです。

 

ぜひ自由な発想で、あなただけのオリジナルデザインを考えてみてください。

 

あると便利な設備と追加費用

 

基本的な畑作りに加えて、いくつかの便利な設備を導入することで、家庭菜園はさらに快適で、日々の作業が格段に楽しくなります。

 

設置には当然ながら追加の費用が発生しますが、長期的に家庭菜園を続けていく上では、投資する価値が十分にあるものばかりです。

 

水道・ガーデンシンク

水道・ガーデンシンク

畑のすぐ近くに専用の水道があると、夏の暑い日の水やりや、泥だらけになった道具、収穫したばかりの新鮮な野菜を洗うのに非常に便利です。

 

家の中から長いホースを引き回す手間や時間を大幅に削減できます。さらにガーデンシンクがあれば、立ったままの楽な姿勢で作業ができるため、腰への負担も軽減されます。

 

水道の増設工事の費用は、配管の距離などにもよりますが、一般的に5万円~15万円程度が目安です。

 

物置

物置

鍬やスコップといった長物の農具から、肥料や土の袋、防虫ネットなど、家庭菜園を本格的に始めると、想像以上に多くの道具や資材が必要になります。

 

これらを雨風から守り、庭の景観を損なわずにすっきりと収納できる物置は、非常に重宝します。

 

物置の設置費用は、購入する製品のサイズや素材、基礎工事の有無によって変動しますが、5万円~20万円程度を見ておくと良いでしょう。

 

ウッドデッキ

ウッドデッキ

地面を直接耕すのではなく、ウッドデッキを設置し、その上にプランターやコンテナを並べて家庭菜園を楽しむというスタイルも、近年非常に人気が高まっています。

 

土を掘る必要がないため、より手軽に始めることができ、マンションのベランダなどでも応用可能です。

 

収穫したばかりのハーブを使って、ウッドデッキでお茶を楽しむなど、庭での暮らしの幅が大きく広がります。

 

ウッドデッキの設置費用は、広さや材質によりますが、15万円~が一般的なスタートラインとなります。

 

家庭菜園の維持管理にかかる費用

畑は一度作ったら終わり、というわけではありません。毎年、豊かで美味しい野菜を収穫し続けるためには、土のメンテナンスや新しい苗の購入など、継続的な維持管理が必要となり、それに伴う費用が発生します。

 

年間でかかる主な維持管理費用には、以下のようなものがあります。

 

参考

  • 種・苗代: 育てる野菜の種類や量によりますが、一般的な野菜であれば年間で3,000円~10,000円程度を見ておけば十分でしょう。少し珍しい品種やブランド苗に挑戦すると、もう少し費用は上がります。
  • 肥料・土壌改良材代: 野菜を収穫すると、その分だけ土の中の栄養分が失われます。これを補うために、毎年新しい堆肥や化成肥料などを投入する必要があります。年間で3,000円~8,000円程度が目安です。
  • 水道代: 特に夏場の乾燥する時期の水やりは、水道代に影響します。栽培規模やその年の天候によって大きく変わりますが、月々数百円から、場合によっては千円以上の増加も考えられます。雨水を貯めて利用できる「雨水タンク」を設置すると、水道代の節約と環境貢献に繋がります。
  • 道具の買い替え・メンテナンス費: スコップや園芸バサミなどの道具も、使っているうちに劣化したり壊れたりします。数年に一度は、数千円程度の買い替え費用を見込んでおくと安心です。

 

これらの費用を総合すると、年間の維持管理費としては、おおよそ1万円~3万円程度を想定しておくと良いでしょう。

 

スーパーで野菜を買うことと比較するだけでなく、自分で育てる楽しみや、採れたての新鮮な野菜を味わえるというプライスレスな価値を考えれば、十分に価値のある投資と言えるのではないでしょうか?

 

庭に畑を作る費用と成功のコツ

最後に、この記事の要点をまとめます。庭に畑を作る費用や成功のコツを理解して、ぜひ家庭菜園を楽しんでください。

  • 庭に畑を作る費用は規模や方法により10万円から100万円が目安
  • 小さな畑ならDIYで初期費用を数万円に抑えることも可能
  • 業者に依頼すると高品質な畑が作れるが費用は高くなる
  • DIYの成功は道具と材料の準備から始まる
  • 野菜作りの成功は丁寧な土作りで決まる
  • 土壌改良には苦土石灰や堆肥が不可欠
  • 畑の囲いは土の流出を防ぎデザイン性を高める
  • レンガはDIYでもおしゃれな囲いが作れる人気の素材
  • 計画段階で日当たりや水はけの良い場所を選ぶことが重要
  • 家屋から1m以上離して湿気や泥はねを防ぐ
  • 初心者は管理しやすい小さなスペースから始めるのがおすすめ
  • 水道や物置があると家庭菜園がより快適になる
  • 年間1万円から3万円程度の維持管理費がかかる
  • 相見積もりを取って信頼できる業者を選ぶ
  • デザインを工夫すれば畑は庭のおしゃれな主役になる
  • この記事を書いた人

なおと

はじめまして! 知識ゼロからDIYでの庭づくりに挑戦し、たくさんの失敗を乗り越えてきた経験を元に、初心者さんがつまずきやすいポイントを丁寧に解説しています。雑草だらけだった庭が、少しずつお気に入りの空間に変わっていく喜びを、あなたと分かち合えたら嬉しいです。 詳しいプロフィールはこちら »

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