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庭に水道をDIYしたい!資格・法律・費用・手順・リスクを徹底解説

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庭に水道をDIYしたい!資格・法律・費用・手順・リスクを徹底解説

こんにちは。お庭マエストロ、運営者の「なおと」です。

庭に水道があると、ガーデニングの水やりや泥んこになった野菜を洗ったり、夏場は子供の水遊びに使ったり、洗車をしたり…本当に便利ですよね。その便利さを知っているからこそ、「ウチの庭にもDIYで設置できないかな?」と考えるのは、とても自然なことだと思います。

ただ、いざ「庭に水道 DIY」と調べてみると、次から次へと疑問が湧いてきませんか?「そもそも水道工事って、資格もなしに自分でやってもいいの?」「法律に違反したらどうなるんだろう…」「散水栓から立水栓への交換って、具体的にどうやるの?」「DIYと業者さん、結局費用はどれくらい違うの?」「設置した後の凍結対策って?」…などなど、考えるほど不安になってしまうかもしれません。

この記事では、そんな庭の水道DIYに関するたくさんの疑問や不安を、一つずつ整理していくためのガイドです。どこまでが安全なDIYの範囲で、どこからがプロにお任せすべき領域なのか。法律的な境界線から、工事不要で実現できる「賢い」方法、そして「それでも挑戦したい!」という上級者向けの本格的な交換手順まで、私の知る限りの情報をできるだけ分かりやすくまとめてみました。安全に、そして賢くお庭をアップグレードするための、ヒントにしていただけたら嬉しいです。

ポイント

  • 庭の水道DIYで法律的にOKな範囲とNGな範囲
  • 工事や資格が不要な簡単な設置方法
  • 散水栓から立水栓へ交換する本格的な手順
  • DIYと業者依頼の費用や寒冷地の注意点

庭に水道をDIYする前に知るべき法律

庭に水道をDIYする前に知るべき法律

さて、「庭に水道 DIY」と聞くと、どんなデザインの立水栓にしようか、どこに設置しようかとワクワクする気持ちが先走るかもしれません。ですが、スコップや材料を買いに走る前に、まず「法律」の話をさせてください。これは、安全にDIYを楽しむため、そして後で取り返しのつかない高額な出費やトラブルを避けるために、絶対に知っておかなければならない、一番大切なことですからね。

DIYはどこまでOK?資格と法律

まず一番大事な結論からお話ししますと、水道工事には「DIYでできること(黙認されていること)」「法律でやったらダメなこと」が、はっきりと分かれています。

この境界線を理解するためのキーワードは、「給水装置」という言葉です。これは、蛇口やパッキンといった部品のことだけを指すのではありません。道路の下に埋まっている「水道本管(配水管)」から分岐して、皆さんの敷地内に引き込まれ、水道メーターを通り、家やお庭の「蛇口」に至るまでの、すべての給水管や器具一式を「給水装置」と呼びます。

そして水道法では、この「給水装置」を新設したり、改造したり、修繕したりする工事(これらを「給水装置工事」と呼びます)は、自治体(水道局)が指定した「指定給水装置工事事業者」でなければ施工してはならない、と定められています。これは、安全でクリーンな飲み水を守り、公共の水道インフラに悪影響を与えないための、非常に重要なルールです。

この「指定給水装置工事事業者」には、水道工事に関する技術的な管理や指導を行う国家資格者「給水装置工事主任技術者」を置くことが義務付けられています。(出典:厚生労働省『指定給水装置工事事業者制度について』

じゃあ、DIYは何もできないの?

「そんなに厳格なら、DIYなんて何もできないんじゃ…」と思うかもしれませんが、そうでもありません。法律が厳しく管理しているのは、主に公共インフラに直結する「配管」の部分です。現実的には、末端の器具の軽微な修繕や交換は、自己責任のもとで黙認されているのが実情かなと思います。

DIYが黙認されている範囲(目安)

  • 既存の蛇口のパッキン交換
  • 既存の蛇口本体の交換(※配管の位置や種類を変更しないもの)
  • 凍結防止用の断熱材(保温材)の巻き直しや保護

これらは「給水装置」の根幹的な機能に影響を与えない、末端の部品交換と見なされることが多いですね。

一方で、以下の作業は「給水装置」の「増設」や「改造」にあたるため、DIYで行うことは法律で認められていません。これらは絶対にDIYでは行わず、必ず「指定給水装置工事事業者」に依頼する必要があります。

【法律違反】法的にDIY不可の工事

  • 立水栓や散水栓の「増設」(新しく水道を引く)
  • 立水栓や散水栓の「移動」(設置場所を変更する)
  • 地中や壁内の給水管(パイプ)の変更、分岐、延長、撤去

法律違反のリスクと罰則

「ウチの敷地内なんだから、バレなきゃいいでしょ?」と考えるのは、本当に危険です。もし無資格でこれらの工事を行った場合、想像以上に深刻なリスクを負うことになります。

法的リスク(罰則・罰金)

もし無資格工事が発覚した場合(例えば、水漏れや近隣からの通報、他の工事の際など)、自治体(水道局)から工事のやり直しや撤去を命じられることがあります。もちろん、その費用は全額自己負担です。悪質な場合は、罰金や罰則が科されたり、最悪のケースでは水道の供給を止められる(給水停止)可能性も、条例によってはゼロではありません。

最大の恐怖:施工不良と損害賠償

私が法的なリスク以上に怖いと思うのが、こちらの「施工不良」のリスクです。

水漏れ 知識や経験が不足したまま施工すると、水漏れのリスクが格段に高まります。特に恐ろしいのが、地中でのじわじわとした水漏れです。接着が甘かったり、シールの巻き方が不適切だったりすると、数ヶ月、数年かけてゆっくりと水が漏れ続けます。

家屋へのダメージ 地中で漏れた水は、やがて家屋の基礎(土台)に達します。常に湿った状態が続くと、基礎コンクリートの劣化を早めたり、シロアリを呼び寄せたり、床下にカビが発生したりと、家屋の寿命を縮める致命的なダメージにつながりかねません。

損害賠償 もしDIYの不備によって公共の水道設備(水道本管など)に損害を与えたり、近隣の家屋に水漏れの被害を及ぼしたりした場合、その損害額の賠償を請求される可能性もあります。

すべて「自己責任」です

この記事の後半で解説する「散水栓から立水栓への交換」は、厳密には「給水装置の改造」にあたる可能性が極めて高い、「グレーゾーン」の作業です。もし、これらのリスクをすべて理解した上で挑戦するという場合は、「すべての結果はDIY実行者が100%責任を負う」という覚悟を持って、細心の注意を払って作業する必要があります。

工事不要で実現する簡単な方法

工事不要で実現する簡単な方法

「ええ…法律とかリスクとか、そんなに大変なの…」と不安にさせてしまったかもしれません。でも、ご安心ください!「庭で便利に水を使いたい」という目的は、リスクゼロで、合法的かつ、めちゃくちゃ簡単な方法で実現可能です。

本格的なDIYに挑む前に、まず検討すべき「賢い」解決策を2つ紹介しますね。

解決策1:既存の散水栓を「工事不要キット」で立水栓化する

現在、お庭に散水栓(地面に埋まっているボックス型の水道)がすでにある場合、配管工事を一切行わずに、それを「立水栓(高さのある水道)」に変身させられるキットが市販されています。

工事不要キットの仕組みとメリット

仕組みは超シンプルです。 既存の散水栓のフタを開け、中の蛇口にキット付属の専用ホースを接続します。 そのホースを、地上に好きな場所に置いた「立水栓ユニット(水栓柱)」に繋ぎます。 これだけです。

メリット:

  • 合法的 一切配管をいじらないので、法律的な問題はゼロです。
  • 簡単 掘削も接着剤も不要。DIY初心者の方でも30分もあれば設置できるかも。
  • 可変性 設置場所も後から自由に変えられます。

デメリット:

  • ホースが地上や地中浅くを這うため、見た目が気になる場合があること。
  • ホース自体が劣化する可能性があること。

法的なリスクや高額な工事費を考えれば、この方法は非常に優れた選択肢の一つだと思いますよ。

二口蛇口への交換はDIY可能か

もう一つの「賢い」解決策。これは、庭の水道で感じる「小さなイライラ」を劇的に改善する方法です。

そのイライラとは、「ホースリールを繋ぎっぱなしにしているから、手を洗いたい時にいちいちホースを外さなければならないこと。…これ、本当に面倒ですよね。

この問題は、既存の蛇口を「二口(ふたくち)水栓」に交換するだけで、一発で解決します。

「二口水栓」がすべてを解決

「二口水栓」がすべてを解決

文字通り、蛇口の出口が2つある製品です。一つの蛇口で、片方にはホースリールを常時接続しっぱなしに、もう片方の蛇口は手洗いやバケツへの水汲み用に、いつでも自由に使えるようになります。これは本当に便利で、満足度がめちゃくちゃ上がります。

そして、この作業は「既存の蛇口本体の交換」の範囲内です。つまり、先ほど説明した「DIYが黙認されている範囲」の作業にあたります。古い蛇口をモンキーレンチなどで外し、新しい二口水栓にシールテープを巻いて取り付けるだけ。おそらくDIYでできる最も簡単かつ効果的なアップグレードの一つですね。

おしゃれな立水栓の選び方

せっかく庭に水道を設置するなら、機能性だけでなくデザインにもこだわりたいですよね。立水栓は、良くも悪くも庭の中で目立つ存在。家の外観や庭の雰囲気に合わせた「おしゃれな立水栓」を選ぶのも、DIYの大きな楽しみの一つです。

素材とデザインのトレンド

最近のトレンドは、やはり家や庭の雰囲気と調和しやすい「モダン立水栓」かなと思います。

  • モダン・シンプル アルミ製の角柱タイプで、色はシルバー、ブラック、ホワイトなど。外壁の色と合わせるとスッキリまとまります。
  • ナチュラル 木目調のアルミ柱(本物の木ではないので腐りません)や、レンガ調、塗り壁調のデザインも人気です。
  • アクセント あえてビビッドな赤や青の立水栓を選んで、庭の「ワンポイント」として機能させる上級テクニックもありますね。

水受け(ガーデンパン)との調和

立水栓本体とセットで考える必要があるのが、水受けの「ガーデンパン」です。これもデザインを左右する重要なパーツ。

  • シンプルなトレイ型(樹脂製やステンレス製)
  • スタイリッシュな砂利敷きタイプ
  • 可愛らしい陶器製ボウル型
  • 重厚感のあるレンガや石材を使ったもの

など、多様な製品があります。立水栓本体との素材感や色のバランスを考えて選ぶと、統一感が出ますね。

簡単イメチェン:「立水栓カバー」

「ウチはもうハウスメーカー標準の、あの灰色の塩ビ管みたいな立水栓が建っちゃってる…」という方も諦めないでください。既存の立水栓の上から「被せるだけ」の「立水栓カバー」という製品があります。これなら、配管をいじることなく、見た目だけを劇的におしゃれにリフォームできますよ。

庭に水道をDIYする本格的な手順

庭に水道をDIYする本格的な手順

さて、ここからは「法律的なリスクも理解した」「工事不要の簡単な方法では満足できない」「どうしても自分で配管からやりたい!」という、覚悟と技術を持った上級者向けのプロジェクトの解説です。

最も需要が多いと思われる、「既存の散水栓(地中埋設型)を撤去し、本格的な立水栓に交換する」DIYの全手順を、詳細に見ていきましょう。くれぐれも、無理は禁物ですよ。

散水栓から立水栓への交換手順①

【最重要】作業前の警告

しつこいようですが、もう一度だけ。 本作業はすべて自己責任で実行してください。前述の通り、この作業は「給水装置」の「改造」にあたる可能性があり、法律に抵触するリスクがあります。また、施工不良による水漏れは、第1章で述べた通りの賠償問題や家屋への重大な損害に直結します。作業の難易度も高く、トラブルが起きてもすべてDIY実行者が責任を負うことになります。

STEP 1:水道の元栓を閉じる

何はともあれ、ここからです。作業前に、敷地内にある水道の「元栓」(通常、水道メーターボックス内にあります)を必ず閉めてください。これを忘れると、作業開始と同時に水が噴き出し、作業不能になるどころか、あたり一帯が水浸しになります。元栓を閉めたら、一度どこかの蛇口を開けて、水が完全に出ないことを確認しましょう。

STEP 2:掘削と散水栓の撤去

元栓が閉まったことを確認したら、既存の散水栓ボックスの周囲をスコップで掘り進めます。新しい立水栓本体の給水管と、地中の塩ビ管を接続するための作業スペースが必要なので、ボックスの周囲よりもかなり広めに(最低でも50cm四方くらいは)掘る必要があります。

地中の給水管(多くは青色や灰色の塩ビ管)が見える深さまで掘り進めたら、既存の散水栓ボックスや蛇口を取り外します。長年土に埋まっているので、固着している場合も多いですね。

STEP 3:配管の延長(最難関)

この工程が、DIYの核心であり、最大の難所です。

1. 既存管の切断 まず、地中から出てきている既存の給水管を、パイプカッター(または目の細かいノコギリ)で切断します。切り口がまっすぐになるよう、慎重に。ノコギリを使った場合は、切り口の「バリ(ギザギザ)」をヤスリで綺麗に削り取ってください。このバリが残っていると、水漏れの確実な原因になります。

2. 継手(つぎて)での方向転換 切断したパイプの先に、「エルボ」と呼ばれるL字型の継手を取り付け、配管を上(地上)に向けます。

3. 塩ビ管の接着 この「パイプ」と「継手」の接続には、「塩ビ管用接着剤」を使います。これは化学的に塩ビを溶かして一体化させるもので、一度接着したらやり直しは一切できません。

  • 接着剤を塗る前に、必ずパイプと継手の両方をウエスで拭き、ゴミや水分を完全に取り除きます。
  • 接着剤を、パイプの外側と「継手の内側」の両方に、素早く均一に塗ります。
  • 一気に奥まで差し込み、そのまま数秒〜数十秒、手で強く押さえて固定します。(抜けてこないように)

DIY成功の秘訣:配管延長を「しない」

DIY初心者の方がこの作業の成功率を格段に上げる秘訣は、この「配管の延長」作業を可能な限りゼロに近づけることです。すなわち、「既存の散水栓の真上」にそのまま立水栓を設置するプランを選ぶこと。これなら、地中でパイプを複雑に延長する必要がなく、既存の管に上向きのエルボを一つ付けるだけで済むかもしれません。水漏れのリスクポイントを最小限に抑える、賢い選択だと思います。

散水栓から立水栓への交換手順②

STEP 4:立水栓の接続

地上に向けて立ち上げた塩ビ管に、いよいよ立水栓本体(水栓柱)を接続します。

1. 高さの調整 地上に出す塩ビ管を、適切な高さ(立水栓の接続口に合う高さ)で再度カットします。

2. 接続 立水栓の給水管(通常はネジが切ってあります)と、立ち上げた塩ビ管を接続します。ここには「バルブソケット」や「ユニオンソケット」といった、塩ビ管側とネジ側を変換・接続するための専用の継手を使います。

3. シールテープ 蛇口の取り付けや、立水栓本体の接続部など、「ネジとネジ」で接続する部分には、水漏れ防止のため必ず「シールテープ」を巻きます。テープをネジの進行方向と「逆」に、ネジ山に食い込むように7〜8周ほど強めに巻き付けます。これが甘いと、100%水漏れします。

STEP 5:【最重要】水漏れチェック

STEP 5:【最重要】水漏れチェック

この時点で、絶対に元栓を開けてください。コンクリートで固めたり、土を埋め戻したりする前に、絶対にです。

次の工程(コンクリート固定)に進む前に、水道の元栓を「ゆっくり」と開けます。勢いよく開けると、急な水圧で接続部が抜けることがあるため、じわじわと水圧をかけるのがコツです。

元栓を全開にしたら、接続した部分(特に接着剤を使った継手、シールテープを巻いたネジ部)から水が漏れていないか、指で触る、乾いたティッシュを当ててみるなどして、徹底的に確認します。一滴でも滲んでいる(にじんでいる)なら、そこは施工不良です。すぐに元栓を閉め、その部分をやり直してください。

もしこのチェックを怠り、埋めた後で地中水漏れが発生したら…すべてを破壊してやり直すことになります。プロの作業でも、埋設前の水漏れチェック(通水テスト)は必須中の必須工程です。

STEP 6:立水栓の固定と排水

水漏れがないことを確認したら、掘削した穴に土を埋め戻します。立水栓がグラつかないよう、水平器などで垂直(まっすぐ立っているか)を確認しながら、根元をコンクリートまたはモルタルでしっかりと固定します。プロは、水受け(ガーデンパン)側へわずかに勾配(傾斜)をつけて、水が溜まらないように仕上げるそうです。

立水栓の根元が固まったら、水受け(ガーデンパン)を設置します。ガーデンパンの排水については、用途によって対応が分かれます。

  • 水やり・洗車メインの場合 排水をそのまま地面に流す「自然排水(垂れ流し)」でも問題ない場合があります。パンの下に砂利を敷いて、水はけを良くする(浸透させる)と良いですね。
  • 手洗いや洗い物で使う場合 石鹸や汚れが流れ出るため、別途、排水管を設置し、近くの「雨水枡(うすいます)」などに接続することが推奨されます。

交換に必要な道具と材料リスト

本格的なDIYの成否は、準備(道具と材料の選定)で8割が決まります。買い忘れや選定ミスは、作業の中断や水漏れの原因となります。特に「塩ビ管」と「継手」は、規格(サイズ)が命です。既存の管の太さ(「13mm」が一般的)を必ず確認してください。

カテゴリ 必要な道具・材料(一例) 用途・注意点
掘削・基礎 スコップ、軍手 既存の散水栓ボックス周辺を掘削するために使用
  コンクリートまたはモルタル 立水栓の根元を固定するために使用。少量ならインスタントセメントが便利
  バケツ、コテ モルタルを練る、施工するために使用
配管・接続 立水栓本体(水栓柱) 設置したいデザイン・機能のもの(寒冷地は要「不凍」)
  蛇口 立水栓本体とは別売りの場合が多い。二口タイプがおすすめ
  シールテープ 蛇口などネジ部の接続に使用。水漏れ防止の最重要部品
  塩ビ管 (VP管) 既存の給水管から立水栓までを接続するパイプ。必ず「VP管」(給水用)を
  継手(エルボ等) 塩ビ管同士を接続・方向転換するための部品。規格(サイズ)を間違えないこと
  塩ビ管用接着剤 塩ビ管と継手を化学的に溶かして接着する専用の接着剤。速乾性
  パイプカッター(またはノコギリ) 塩ビ管を正確に切断するために使用。切り口の処理が重要
水受け ガーデンパン(水受け) 水の受け皿。設置する場合は必須
  排水用パイプ、砂利 ガーデンパンの排水を処理する場合に必要

DIYと業者の費用を徹底比較

さて、これだけの手間とリスクをかけてDIYする最大の動機は、やはり「費用」かなと思います。では、実際にどれくらい違うのでしょうか?(※あくまで一般的な目安です。部材のグレードや現場の状況によって大きく変動します)

DIYで設置する場合の費用内訳

DIYの費用は、選ぶ部材(立水栓本体、ガーデンパン)のデザインによって大きく変動します。

  • 立水栓本体(柱) 安価なもの(塩ビ製など)で 5,000円〜10,000円程度。デザイン性の高いものや不凍機能付きは数万円します。
  • 蛇口 シンプルなもので 2,000円〜。デザインものや二口タイプは高価になります。
  • ガーデンパン(水受け) 安価な樹脂製などで 10,000円〜。デザイン性の高いもの(陶器や石材調)は 16,000円〜47,000円と価格幅が広いです。
  • 配管・工具類 塩ビ管、継手、接着剤、シールテープ、スコップやカッターなどの工具類で、約 3,000円〜10,000円程度(すでに工具を持っているかによります)。

DIYの合計費用(目安): 約 20,000円 〜 40,000円 (あるDIY事例では、部材にこだわって合計約 36,000円だったようです)

専門業者に依頼する場合の費用相場

専門業者に依頼する場合、これらの材料費に加えて「工事費(人件費や技術料、諸経費)」がかかります。

  • 散水栓から立水栓への交換(シンプル) 約 50,000円 〜 80,000円
  • 一般的な工事(配管延長あり、土の庭) 約 80,000円 〜 100,000円
  • 複雑な工事(コンクリート解体・復旧あり) 100,000円 〜 150,000円以上

【重要】「水道の新規引き込み」との違い

ここでいう工事は、あくまで「既存の水道(散水栓)を利用した交換」の費用です。もし庭に水道が全くなく、道路下の水道本管から「新規」に水道を引き込む場合は、指定事業者による大掛かりな掘削・配管工事が必要となり、費用相場も 30万〜50万円と全く異なります。これはDIYの領域ではありません。

コストを左右する真の変数:「現場の状況」

DIYと業者のコスト差は、単純な「人件費」だけではありません。最大の変数は「現場の状況」(掘削が土かコンクリートか)「配管の距離」です。

コンクリートで囲まれた駐車場などに設置する場合、コンクリートを破壊(はつり)し、配管後に再度コンクリートを打設・復旧する作業が必要になります。これには専門の工具(ハンマードリルなど)も必要となり、DIYの難易度と費用は一気に跳ね上がります。

ご自身の状況が、DIYのメリット(安さ)に見合うか、それとも業者に依頼すべきかを判断するための比較表です。

設置場所の状況 DIY概算費用 業者依頼の相場 DIYの難易度 判断
A: 簡易 (土の庭・散水栓の真上) 2万〜4万円 5万〜8万円 DIYのメリット大。挑戦の価値あり
B: 中級 (土の庭・配管延長あり) 2.5万〜5万円 8万〜10万円 水漏れリスクが増加。配管作業の経験が問われる
C: 上級 (コンクリート・配管延長) 4万〜7万円+専門工具代 10万円〜 業者依頼を強く推奨。コンクリート復旧の難易度が高い

※費用はあくまで一般的な目安です。正確な金額は、必ず複数の指定事業者に現地調査の上で見積もりを依頼してください。

寒冷地で必須の凍結防止対策

寒冷地で必須の凍結防止対策

立水栓は設置して終わりではありません。屋外に常設される設備だからこそ、「水漏れ」「凍結」という二大トラブルへの対策が不可欠です。

特に「凍結」は、屋外の水道にとって最も致命的なトラブルです。お住まいの地域が「寒冷地」(冬場に氷点下になる地域)の場合、この対策を怠ると、あなたのDIYプロジェクトは100%失敗します。

なぜなら、水は凍ると体積が約9%も膨張するため。柱内部や蛇口内部の密閉された水が凍ると、その膨張圧で水道管や蛇口、バルブが簡単に破裂してしまうからです。

なぜ凍結するのか:「凍結深度」

冬場、外気の温度が氷点下になると、地面も地中の水分ごと凍結します。この地面が凍る深さを「凍結深度」と呼び、地域によって深さが定められています。水道管は、この凍結深度より深い位置に埋設されていれば凍りません。しかし、地表に露出している立水栓の柱部分と蛇口は、外気の影響を直接受けて凍結します。

簡易的な対策(温暖地・氷点下になる日が数日程度)

一時的な冷え込みに対応する、今すぐできる対策です。

  • 保温 むき出しになっている水道管や蛇口部分に、古いタオルや発泡スロール製の保温材を巻き付け、ビニールテープなどで固定します。水に濡れないようにするのがポイントです。
  • 水流 最も簡単な対策は、夜間や特に冷え込む時間帯に、蛇口から「水をちょろちょろと出し続ける」ことです。流れている水は凍りにくいため、凍結を防ぐことができます。(ただし、水道代がかかりますが…)

万が一凍結してしまったら「熱湯」は厳禁!

朝、水が出ないからといって、絶対にやってはいけないことがあります。それは、「熱湯をかけること」です。凍った金属に熱湯をかけると、急激な温度差で金属が膨張し、水道管や蛇口が破裂します。

正解は 凍結した部分にタオルをかけ、その上から「ぬるま湯」をゆっくりとかけてください。気長に溶かすのが重要です。

根本的な対策(寒冷地):「不凍水栓柱」の導入

北海道、東北、北陸、あるいは標高の高い別荘地など、冬場に氷点下が常態化する「寒冷地」では、前述の簡易的な対策では防ぎきれません。

このような地域では、第3章の準備編でも警告した通り、「不凍水栓柱(ふとうすいせんちゅう)」と呼ばれる、水抜き機能がついた専用の立水栓が必須です。

仕組み 不凍水栓柱は、柱の内部にある水を抜く「水抜き構造」を持っています。製品上部や専用のハンドルを操作することで、立水栓の柱内部の水を、凍結深度よりも深い地中に排出(水抜き)することができます。冬場、就寝前や長期間使用しない時に「水抜き」操作を行うことで、柱内部を空にし、凍結による破裂を根本的に防ぎます。

寒冷地にお住まいの方がDIYを検討する場合、この「不凍水栓柱」を選択することが、プロジェクトの成否を分ける絶対条件となります。

庭に水道をDIYする際の総まとめ

いやー、かなり長くなってしまいましたが、庭に水道をDIYする方法について、考えられることを網羅的にまとめてみました。

ここまで読んでいただいて分かる通り、「庭に水道をDIYする」ことは、既存の蛇口を「二口水栓」に交換するなどの簡単かつ合法的な方法(第2章)から、法的リスクと高度な技術、そして自己責任の覚悟を伴う本格的な「散水栓から立水栓への交換」(第3章)まで、目的と手段によって全く意味が異なります。

プロジェクトを成功させ、長期的に安全に使用するために、専門家ではなく、いち「興味がある人」としての私からのアドバイスをまとめさせてください。

  1. 法的理解 まず、水道工事の法的制約(第1章)を理解してください。地中の配管の増設・移動は、本来「指定給水装置工事事業者」の仕事です。
  2. リスクゼロの選択 利便性を求めるだけなら、第2章で紹介した「工事不要キット」や「二口水栓への交換」が、コスト、安全性、法律のすべての面で最も賢明な選択だと、私は思います。
  3. 自己責任の覚悟 第3章の本格DIYに挑む場合は、「水漏れ」と「法的リスク」をすべて自己責任で負う覚悟が必要です。STEP 5の「水漏れチェック」は、人生で一番というくらい慎重に行ってください。
  4. 最重要判断(地域) あなたの地域が寒冷地の場合、第5章で解説した「不凍水栓柱」の選択が必須です。これを怠ると、DIYは必ず失敗し、水道管破裂という高額な修理費用が発生します。
  5. 業者への依頼 第4章の費用比較表で「コンクリート解体」が必要だとわかった場合や、配管作業に少しでも不安がある場合は、迷わず専門の「指定給水装置工事事業者」に相談してください。安全と確実性、そしてプロの施工という「保証」を得るための費用として、10万円前後の工事費は妥当な投資だと私は考えます。

最終的な判断はご自身で

本レポート(記事)は、あくまで私「なおと」が収集した情報や一般的な見解をまとめたものであり、いかなる作業の安全性や合法性を保証するものではありません。 実際の施工にあたっては、必ずお住まいの自治体(水道局)の条例や規則を確認し、最終的な判断はご自身の責任で行うか、資格を持った専門家にご相談くださいね。

  • この記事を書いた人

なおと

はじめまして! 知識ゼロからDIYでの庭づくりに挑戦し、たくさんの失敗を乗り越えてきた経験を元に、初心者さんがつまずきやすいポイントを丁寧に解説しています。雑草だらけだった庭が、少しずつお気に入りの空間に変わっていく喜びを、あなたと分かち合えたら嬉しいです。 詳しいプロフィールはこちら »

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